アニメ「色づく世界の明日から」衣装再現 グラバー園イメージのドレスも 貸し出しスタート

アニメ「色づく世界の明日から」に登場した衣装や、静音さん(右から4人目)が考案したドレスの発表会=長崎市、グラバー園

 長崎市南山手町のグラバー園内で1日、新作ドレス8種類の貸し出しが始まった。長崎が舞台のアニメ「色づく世界の明日から」に登場する衣装を再現したほか、県内のコスプレーヤーが同園をイメージして制作したドレスも。来園者は実際に着用し、散策や写真撮影などを楽しめる。
 これまで同園の「レトロ写真館」では、西洋風のレトロ衣装を着て写真撮影などができる有料サービスを展開してきた。3月の写真館リニューアルに合わせて新作衣装を作ろうと、諫早市でコスプレーヤー向けの古民家スタジオを運営する静音(しおん)(本名・河浪静里奈(せりな))さん(28)にデザインなどを依頼。静音さんの提案をきっかけに「色づく-」とのコラボレーションも実現した。
 「色づく-」は、2078年から現代にタイムスリップした魔法使いの女子高校生の成長を描くファンタジー作品で、全編の舞台が長崎市内になっている。今回の新作ドレスのうち4種類は、劇中で主人公ら男女4人がグラバー園を訪れて着たレトロ衣装を、リアルに再現。一方で静音さんも、同園の歴史や雰囲気を踏まえ、グラバーゆかりのスコットランド衣装をイメージした衣装など4種類を制作した。
 新作ドレスの発表会は3月31日に同園であり、静音さんら8人のモデルが着用して披露された。「色づく-」の篠原俊哉監督も出席し、「作品のキャラクターが(現実世界に)出てきたようで感動した。たくさんの人に着てもらい、歴史と作品の両方を楽しんでほしい」と喜んだ。静音さんは「グラバー園の雰囲気にマッチし、若者に選ばれるデザインをコスプレーヤー目線で考えた。県内外の人に良い思い出をつくってほしい」と願った。


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