「悪役」レスラー、酔った男から女児救う「自分の正義を貫いただけ」 川崎・中原署が感謝状

大坪署長(右)から感謝状を受け取ったグレート-O-カーン選手=中原署

 神奈川県警中原署は4日、東急東横線武蔵小杉駅構内で酔った男に絡まれた女児を助けたプロレスラーのグレート─O─カーンさん(オーカーン、新日本プロレス)に感謝状を贈った。

 署などによると、3月29日午後8時50分ごろ、同駅構内で、女子児童(10)の肩をつかむなどしていた男をオーカーンさんが取り押さえた。女子児童は、母親がトイレに行き1人で待っていたところ酔った男に絡まれ、泣きながら「助けてください」と訴えたという。

 感謝状を渡した大坪剛志署長は「少女を救っただけでなく、『大人に助けを求めれば助けてくれるんだ』と、周りの大人の名誉を守った。引き続きご協力をいただければと思う」とたたえた。

 自身を「余」と呼ぶヒール(悪役)レスラーのオーカーンさんは「プロレスにはプロレスのルールがある。余は悪党で悪逆無道なことをしておるが、自分の正義に従っている。リングを降りても社会のルールで自分の正義を貫いただけだ」と述べた。

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