敏感な感受性持つ子ども 「HSC」の子育てを語る 大村で講演会

HSCのための子育てをテーマにした講演会=大村市本町、プラザおおむら

 感受性が高く繊細で敏感な気質を持つ子ども「HSC」に関する講演会が3日、長崎県大村市内であり、サポートコミュニティー「感性キッズ」を運営するサステナミー(横浜市)の皆川公美子社長が、子育て環境のつくり方について話した。
 HSCとは「ハイリーセンシティブチャイルド」の略。皆川社長によると▽深く受け取る▽刺激過多になりやすい▽共感力が高く感情反応が強い▽ささいなことに気付きまくる-という特徴がある。大人はHSPと呼ばれ、合わせて全人口の5人に1人が当てはまるという。
 皆川社長はHSCを、「病気や障害などではなく、生まれ持った体質に近いもの」と紹介。敏感なため疲れやすかったり、深く考え観察するため「遅い」「のろい」と思われたりするとした。一方で「考えることが好き」「困っている人に気付きやすい」などの強みもあり、こうした才能を伸ばす環境を整えることが重要と訴えた。
 疲れている時には休ませるといった対応を始め、子どもが「自分のことを分かってもらえている」と安心感を持つことが大切だと指摘。子どもの気持ちに共感してあげたり、両親が楽しく生きたりすることが安心感につながるとして、「のびのびとした環境で、子どもの『好き』を引き出す子育てを」と述べた。
 講演会はHSCなどの情報発信に取り組むHSP未来ラボ長崎(諫早市)が主催。約50人が参加した。


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