県庁所在地・山口市の2022年公示地価 住宅地は全国都道府県庁所在地中45位にランクアップ、商業地は42位と変わらず

 2022年の公示地価(基準日:1月1日)で、山口市の「標準地」の平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地(10地点)が3万3600円、商業地(9地点)が7万7600円。全国47都道府県庁所在地中、住宅地が45位で、商業地は42位だった。住宅地は、22年ぶりに最下位を「脱出」した後は3年連続して46位だったが、今年は一つ順位を上げた。また、住宅地は県内17市町(阿武町と上関町は地点なし)中6位で、商業地は同じく3位だった。

 山口市の平均変動率は、住宅地がプラス0.6%(前年はプラス0.4%)で商業地はプラス0.1%(同プラス0.1%)。都道府県庁所在地における順位は、前者が昨年の11位から19位、後者は同じく14位から22位に落ちた。全国的に地価が回復傾向にあるため、相対的に順位は下がった。

 一方、県の標準値平均価格は、住宅地(189地点)が3万4200円(全国38位)で、商業地(95地点)が6万2200円(同37位)。全国平均(それぞれ12万1500円、58万5900円)と比較すると、住宅地は3割弱、商業地は1割強の水準だ。また、平均変動率は住宅地がプラス0.2%(同マイナス0.1%)で、商業地がマイナス0.3%(同マイナス0.4%)。全国順位は、前者が14位で後者が21位と、どちらも10位だった昨年から順位を落とした。全国平均は、前者がプラス0.5%(同マイナス0.4%)で後者がプラス0.4%(同マイナス0.8%)。

 また、美祢市の標準値平均価格は、住宅地、商業地とも県内最低。住宅地は9800円と1万円を割り込み、商業地は1万9200円だった。平均変動率は、住宅地がマイナス2.0%(同マイナス2.0%)で商業地はマイナス1.3%(同マイナス1.3%)。

 県内市町を平均価格の高い順に並べると、住宅地は①和木町(6万7300円)②岩国市(4万3600円)③下松市(3万8500円)④下関市(3万8000円)⑤周南市(3万4800円)⑥山口市⑦光市(2万9100円)⑧柳井市(2万8400円)⑨防府市(2万6600円)⑩宇部市(2万6500円)⑪萩市(2万4800円)⑫山陽小野田市(2万4600円)⑬平生町(2万300円)⑭田布施町(1万8100円)⑮長門市(1万6900円)⑯周防大島町(1万4200円)⑰美祢市。

 商業地は、①岩国市(8万200円)②和木町(7万9500円)③山口市④下関市(6万7500円)⑤下松市(6万5200円)⑥周南市(6万3700円)⑦防府市(6万1100円)⑧宇部市(5万300円)⑨光市(4万9900円)⑩萩市(4万7400円)⑪柳井市(3万8800円)⑫山陽小野田市(3万7200円)⑬長門市(3万5000円)⑭田布施町(3万3500円)⑮平生町(2万9400円)⑯周防大島町(2万100円)⑰美祢市。

 公示地価とは、適正な地価の形成に寄与するため、国土交通省が毎年1月1日時点の標準地の価格を3月に公示するもの。一般の土地取引に対して指標を与える、不動産鑑定の規準となる、公共事業用地の取得価格算定の規準となる、土地の相続評価および固定資産税評価についての基準となる、国土利用計画法による土地の価格審査の規準となる、等が主な役割だ。

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