東急田園都市線「8500系」が2023年1月定期運行終了 「ありがとうハチゴー」プロジェクト開始へ

8500系車両イメージ(画像:東急電鉄)

東急電鉄は2022年4月5日(火)、田園都市線で使用している「8500系」車両の定期運行を2023年1月に終了すると発表した。

東急8500系は、現在の田園都市線の一部にあたる新玉川線と営団地下鉄半蔵門線との相互直通運転開始に伴う乗り入れ車両として、同じ20メートル級の8000系をもとに開発された。デビューは1975年、翌年には鉄道友の会「ローレル賞」を受賞している。

当時は4両編成だったものの、輸送力増強のための増備が続き、最終的には10両編成化。同社としては最多の400両が製造された。活躍は東急線にとどまらず、秩父鉄道や長野電鉄、伊豆急行、インドネシアにも譲渡されている。

後継車両である5000系や2020系の導入により置き換えが進み、2022年4月現在は2編成が残るのみとなっていた。

そして、「ありがとうハチゴー」プロジェクトへ

東急電鉄は8500系の定期運行終了に際し、「ありがとうハチゴー」プロジェクトを企画した。

8500系に関わる現業社員が利用者への感謝の気持ちを伝えるとともに、長年にわたり同社の主力として活躍した8500系を労わりたいという思いから立案されたもの。

現業社員のデザインによるプロジェクトロゴ(画像:東急電鉄)

プロジェクトでは、ヘッドマーク装着や有料撮影会、貸し切りイベント列車の運行、記念グッズ・きっぷの発売などを予定している。2022年4月17日(日)10時には「ありがとうハチゴー」特設サイトも開設。8500系車両の歴史や特徴を紹介するページだけでなく、イベント情報、グッズ紹介コーナーも設けるという。

各イベントの詳細や実施日などは次の通り。

ヘッドマークの装着(4/20~)

ヘッドマークイメージ(画像:東急電鉄)

2022年4月20日(水)~定期運行終了まで、最後の2編成の両先頭部に記念ヘッドマークを装着する。デザインは現業社員によるオリジナル。

有料撮影会実施(4/17)

8500系最後の2編成の並びを撮影できる撮影会を開催する。実施日時は2022年4月17日(日)、10時~/11時~の2部制で、価格は1名8,500円。

2022年4月6日(水)10時より、クラブツーリズムのWebサイトで申込を受け付ける。募集人数は各回30組、先着順。

貸切イベント列車運行(5/8)

2022年5月8日(日)、田園都市線で人数限定・85000系貸切のイベント列車を運行する。

行程は長津田検車区の洗浄線から出発、車庫線を経て長津田から鷺沼間を走行し、今度は鷺沼~宮前平間の本線で折り返し(通称:谷落とし)、再び田園都市線を走行して長津田検車区まで戻るというもの。

ツアー名称は「~昭和・平成・令和を駆け抜けて47年。ありがとう8500系~ 人数限定、貸切列車でハチゴーサウンドを田園都市線で満喫しよう」。

価格は1名5,000円、募集人数は100名。クラブツーリズムのWebサイトにて、2022年4月18日(月)10時から先着順で申込を受け付ける。詳細は4月15日(金)頃公開予定。

記念グッズの発売 車両機器音のDL販売も(4/16)

記念グッズ第1弾として、過去に使用されたヘッドマークがデザインされたクリアファイル(5枚セット)やチャーム付きアクリルキーリングなどを発売する。

さらに【SERIES8500 REALSOUND】として、8種類の車両機器音をダウンロード販売する。コンプレッサー動作音やドア開閉音がMP3で収録されており、価格は110円~220円。

いずれもTOKYU STYLEから2022年4月16日(土)10時発売。車両機器音はダウンロード商品として販売する。

記念きっぷは8月上旬(8月上旬)

「ありがとう8500系記念きっぷ」(仮称)は、2022年8月上旬頃から東急線主要駅で発売開始の見込み。発売金額は1セット2,000円(税込)の予定で、詳細は決まり次第特設サイトで知らせる。

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