横浜の医療法人が破産へ 美容外科診療所を運営 不正請求問題で旧厚生省出身の元経営者が実刑判決

 帝国データバンク横浜支店によると、「菅谷クリニック」の名称で美容外科診療所を運営していた医療法人天道会(横浜市戸塚区)が5日までに、横浜地裁から破産手続きの開始決定を受けた。負債額は調査中。旧厚生省医系技官の経歴を持つ元経営者=故人=は、診療報酬不正請求事件で2008年に逮捕、起訴され、実刑判決を受けていた。

 同クリニックは1989年7月に創業した。シミやしわ、脱毛などの治療を手掛けて業績を伸ばし、一時は県内外に拠点を展開。2005年12月期には約35億円の収入を計上していた。

 しかし、その後に診療報酬の不正請求問題が発覚。神奈川社会保険事務局などから保健医療機関の指定を取り消された上、元経営者が詐欺容疑で逮捕されるなどの事態に発展し、医院の相次ぐ閉鎖を余儀なくされていた。

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