私服登校オッケー 鴨池中「カジュアルデー」検討 性の多様性に配慮 体育は?アクセサリー認める? 年2回実践の大分大付属中に学ぶ

私服登校について大分大学付属中学校と意見交換する鴨池中学校の校則検討委員会=鹿児島市の鴨池中学校

 鴨池中学校(鹿児島市)の生徒有志でつくる校則検討委員会が、私服でも登校できる「カジュアルデー」の実現へ動いている。女子用スラックス導入に向け、制服の意義や在り方を考える機会にする狙い。「互いの個性を大切に、みんなが自分らしく過ごせる学校を目指したい」と意気込む。

 同校は女子がセーラー、男子は詰め襟で、性別によって着用できる制服が分かれている。性の多様性に配慮しようと、委員会が教諭らの意見も聞きながら、女子用スラックスや性別に関係なく制服を選べる「制服選択制」を検討。そんな中、私服でも登校できる日を年に2回作った大分大学付属中学校の取り組みを知り、「カジュアルデー」構想が動き出した。

 3月28日には、委員会のメンバー7人と大分大付属中の生徒らがオンラインで意見交換会を実施。同中は私服登校に向けて、首から提げる名札を準備したり、私服で過ごしている学校生活のイメージ動画を作成したりしたことを紹介した。事後アンケートでは「以前よりも身だしなみの意識が上がった」との回答が9割に上ったことを報告した。

 鴨池中の桑田明日香さんらは「体育の時は着替えたか」「アクセサリーは認めたか」などと質問。大分大付属中からは「体育の時は通常の体操服に着替えるようにした。学習に不要なものの着用は禁止した」との回答があった。

 委員会は5月の生徒総会で「カジュアルデー」の実施について提案する。肥後寅馬琉(とらまる)委員長は「ただのイベントにならないようしっかり準備をすることが大切。全校生徒が制服について考える機会にしたい」と話した。

【別カット】私服登校について大分大付属中と意見交換する鴨池中の校則検討委員会

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