【MLB】成長続ける大谷翔平の“陰の努力” エ軍広報部長が驚いた「毎日行っている準備」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

アダム・チェツコ広報部長「昨年の活躍はインクレディブル」

大谷翔平投手が所属するエンゼルスのアダム・チェツコ広報部長が「Full-Count」のインタビューに応じた。二刀流で席巻する大谷をどう見ているか、クラブハウスでの姿、さらに今季期待することなどを明かした。

――新人王、トミー・ジョン手術、MVP……。大谷のこれまでのMLBキャリアについてどう見ているか。
「彼はフィジカル的に問題ない状態だと思います。膝も手術し、トミー・ジョン手術も受け、体の面は万全だと思っています。それにこちらでの野球というものに慣れたと思います。彼には素早く順応する素晴らしい能力が備わっています。おそらく、私が見た中で屈指の利口な選手。彼なら新たなレベルに辿り着けるという多くの選手たちの意見を、みんな聞いたことはあるでしょう。私も同感ですし、彼なら更に成長し続けると思います。そうなれば球界にとってはエキサイティングなこと。なぜならば、昨年見せてくれた活躍はインクレディブルだったからです」

――1人の人間としての大谷をどう思うか。
「私が最も驚かされたことは、準備の面です。彼は野球を愛しています。そして野球に対して非常に献身的です。私がそう思うのは、試合後にクラブハウスで彼がノートを取っているからです。クラブハウスでノートを取っていない時は、ウエートルームにいます。常に準備をしているということです。彼と同じレベルで打ったり投げたりするためには、それほどの準備が必要だということです。毎日行っている準備に、私は驚かされますね」

エンゼルスのアダム・チェツコ広報部長【写真:盆子原浩二】

トラウト、レンドン、アデルらとの強力打線は「とてもワクワクします」

――今季はどんな活躍を期待しているか。
「昨年の彼は本当に信じられない活躍でした。しかし、彼の行っている準備や野球に対して身を捧げる姿を見る限り、今年は昨年を上回る投手と打者になっても、私は驚きません。彼は球宴に出場した投手であり、打者なのです。自分のチームにいてくれて嬉しいです。エンゼルスを応援しようと、米国以外からファンの方たちが球場を訪れることは、私にとってとてもうれしいです」

――思い出は。
「私が真っ先に思い浮かぶ試合の1つが、彼が本拠地で初めて先発登板した2018年、アスレチックスとの試合でした。その試合の前に私はフィールド上を歩いていたのですが、観客席には多くの漢字(のボード)が並んでいました。日本のファンの方たちがたくさんいましたね。プレーオフ以外では最も大きな声援を本拠地球場で感じました。ショウヘイが(ファンに対して)もたらす興味を考えると、彼は別次元だと思いました」

――トラウトも復活し、今季のチームに期待することは。
「昨年はショウヘイ、トラウト、レンドンが揃ってプレーすることはあまり多くありませんでした。我々は(トラウトとレンドンを欠いた状態で)70後半の勝ち星を挙げましたが、基本的にはショウヘイの打撃での活躍によるものでした。健康なトラウトやレンドン、進化した姿を見せるアデルらが揃えばどれだけのチームになれるのか。誰もがとてもワクワクしますよね。私が投手なら、対戦したくはありません。気を抜ける部分が(打線に)ないのですから」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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