【MLB】大谷翔平、初の開幕投手も“らしさ”変わらず「ゲン担ぎでは食べない」 一問一答

会見に応じたエンゼルス・大谷翔平【写真:小谷真弥】

「楽しみですし、まずは万全な状態で出ていけるように集中していきたい」

エンゼルスの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、敵地で行われるドジャースとのオープン戦前にキャンプを総括する会見を行った。労使交渉の影響で短縮キャンプとなったが、オープン戦では投手として2試合登板して1勝0敗、防御率4.76。打者としては12試合出場、打率.292、3本塁打、7打点をマークしている。初の開幕投手を務める7日(同8日)の本拠地・アストロズ戦への意気込みを語った。

【写真】「誰も彼だと気づかない」大谷翔平、ラフな姿で束の間のオフ満喫

――開幕は楽しみか。
「そうですね、楽しみですし、まずは万全な状態で出ていけるように集中していきたいなと思います」

――オープン戦最終戦で収穫を求めているか。
「いい状態で来ていると思うので、この状態をまず崩さないようにしっかりと集中しゼロに抑えたいなと思います」

――開幕投手に選ばれた気持ちは。
「すごい光栄なことですし、1戦目を取るか取れないかで流れも変わると思うので、4連戦の頭を取れるように集中してゼロに抑えたいなと思います」

――トラウト、レンドンが戻ってきて打線の違いを感じるか。
「安心感があると、もちろん思いますし、一番、こう計算して成績を出せる選手たちなので。そこに対する信頼感というのは選手たちの中にもあると思います。レギュラー外の選手、今出ている選手たちも調子がいいので、誰が試合に出てもおかしくない状態かなと思います」

――2人がいることによって相手投手の配球なども変わってくるか。
「流れで得点するものなので、それはいるかいないかによって変わってきますし、前に打つか後ろに打つかでもやっぱり多少変わってくるので。やっぱりやること自体は変わらないですし、あんまり考えすぎてもしょうがないので。集中して、まずは自分のバッティングを心がけたいなと思います」

――過去7年間、プレーオフに行っていないチームだが、キャンプ中に雰囲気が変わったか。
「勝てない1年が続くごとに、やっぱりプレーオフに行きたいという気持ちはもちろん強くなっていると思いますし、僕が5年前に入ってきたときとはメンバーが違うので。毎年毎年違うメンバーでやるという中で、みんなその気持ちを持っていると思います」

「自信は変わらない。チームとしてすごくいい状態」

――キャンプ序盤には「去年以上の成績を出す自信がある」と話していた。キャンプ終盤で、その自信はどう変わったか。
「自信は変わらないですし、チームとしてすごくいい状態だというのが、チームの雰囲気としていいんじゃないかなと思うので。それを今日また1日続けて、次の開幕につなげていけば、個人としてもいい成績が残るんじゃないかなと思います」

――クラブハウスの雰囲気はシーズン中とは異なりますか。
「基本的にはあんまり変わらないですけど、さっきも言いましたけど、毎年メンバーも変わるので、明るい選手が入ってくれば、あんまりしゃべらない選手もいたりとか。ただチームとしての色みたいなものはあんまり変わってないかなと思います」

――ドジャースのロバーツ監督はワールドシリーズ制覇を約束した。今季なにか約束できることはあるか。
「うーん、そうですね、約束できることはないですね。どうなるかわらかないのが野球なので(苦笑)。そうなるように努めるという、100%の努力をするという約束はできるかなと思います」

――フィジカル、メンタル面でどのような準備できたか。
「準備は例年通りできたつもり、試合数や打席数とか、少ないと思いますが、みんな、同じだと考えれば、十分な準備ができたと思います」

――メジャー5年目。コンディションを比較すると。
「慣れも含めて、いい状態が毎年そうじゃないかなと思うので。フィジカルも含めて、一番いい状態かなと思います」

――二刀流で開幕投手を務める。
「さっきもいいましたけど、初戦を取れるか取れないかで変わるので。どこかで打つかは打順は分からないが、ホームの開幕戦なので、まずは1球目を集中して投げたいですし、そこから2球目、3球目を続けるように。まずは目の前の打者に集中したいと思います」

――登場曲が変わった。
「特に登場曲のこだわりはないので。毎年変えていますし、気分で変えたりもしますね」

アストロズ戦へ「例年通り今まで見てきた印象の中で」

――バットスピードが速い。バットスピードはどういうものだというとらえ方ですか。
「バッティングの要素の1つでしかないので。もちろん、いい動きをすれば、それなりにスピード出ますし、いいスピードが出れば、それだけ長く見れるし、遠くに飛ぶ。ただ、いい軌道で入っているかはまた、別の問題なので、そういう意味では、バッティングの中の要素の1つ」

――バットスイングが速くなったと実感するか。
「その要素1つだけで、そうなると実感できることはないです。そこは伸びているというのは、他の要素ももちろん良くなっていることなので、それに付随してよくなっていると実感できることはあるが、単にがむしゃらに速く振ればいいということではない」

――プロ10年目。節目のシーズンで思うことは。
「毎年、やっぱり、結果は残したいと思うし、ポストシーズンに行きたいと思っています。長く在籍していれば、それだけ期待も高くなってくるし、やるべきことも増えてくるので、そういう意味では、毎年、勝ちたいなという気持ちはより強いかなと思います」

――アストロズ打線を抑えるポイントは。
「まだ、特に相手打線を見ていないので。ただ、核の選手はそんなに変わらないと思いますし、例年通り、今まで見てきた印象の中で、どういう風に投げたいというのを決めたいと思います」

――オープン戦で四球をしっかりとっている印象ある。ボールの見え方は。
「見え方はいいと思います。ボール、ストライクの見極めもいいと思うし、スイングにいっているのも、だいたいゾーンの中を振っているので、いい結果になれば、悪い結果もありますけど、いい結果になるためのプロセスは踏めているかなと思います」

――開幕戦のマウンドは、想像すると胸の高鳴りや緊張感はあるか。
「今はないですね。特に投げるのも打つのも、あんまり直前まで何も思わないタイプなので。開幕戦でどうなるかは、こっちでやったことないので分からないですけど、今のところは変わらないかなと思います」

「ゲン担ぎでは食べない。より1%でもいい結果が出るように」

――調整法やブルペンの数が変わっているが、昨年の1年間の経験を生かしているのか。
「いや、基本は変わらないですね」

――ブルペンに2日連続で入ったりしていた。
「ブルペンというか、傾斜の感覚を確かめたりとか、というのは昨年からやっている。絶対にこの日に入るとかは決めてはいないですね」

――フィジカルの安定も含めて、ストレスが過去一番ないように感じるがどうか。
「そうですね、ないかなと思います。自分でもそう感じているので。他の人が見て、そう感じているのであれば、それはとてもいいことじゃないかなと思うので。一番は自分がどう感じているかが大事かですけど、周りが見て、そう思っているなら、いい動きなんじゃないかなと思います」

――過去一番か。
「自分ではそのつもりで毎年、頑張っています。毎年、そのつもりでやると思いますね」

――開幕投手に向けて、ゲン担ぎの食べ物は。パフォーマンスをサポートする食べ物あるか。
「食事はゲン担ぎでは食べないですし、そういう血液検査をして、自分に合う食材、合わない食事を決めるのはゲン担ぎではないので。より1%でもいい結果が出るように、食べるものを決めるという感じかなと思います」

――新しい変化球を使っている。スプリットとの使い方の違いや狙いは。
「なんでしょうね、全部じゃないですかね。カウントもそうですし、1球種増えるだけで、選択肢が増えるので。プラスでしかないと思っています」(小谷真弥 / Masaya Kotani)

© 株式会社Creative2