コロナ時代の選挙はどう変わった?選挙プランナーが見た「時代の変化」とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

本記事は4月5日公開の動画の内容を基に構成しております。

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2022年4月5日に公開された動画のテーマは……コロナ時代の選挙とは?

最初の緊急事態宣言から2年。コロナ禍で選挙戦はどのように変わったのか、解説します!

【このトピックのポイント】

・参院選では緊急事態下の国会議員の任期延長が争点になる可能性も?

・この2年間でコロナ対策は最大の関心事に。選挙では現職の有利不利にも影響した

・ネットでの選挙運動は今や欠かせないものになり、今後も活用される可能性大

コロナ前後、選挙はどう変わった?

最初の緊急事態宣言が発出されたのが2020年4月7日、ちょうど2年前のことです。

不要不急の外出自粛を呼びかける中、当時首相であった安倍氏は選挙に関して「民主主義の根幹」と強調し、「不要不急の外出にあたらない」という認識を示しました。

これに対し、当時は海外のロックダウンの様子がさかんに報道されたこともあって、外出全般NGと捉える風潮も一部ではありました。

選挙のための外出に関連して、また選挙によって政治責任者が不在になることの是非という観点から、現在「緊急事態下の国会議員の任期延長」について議論が起こっており、参院選の争点になる可能性がでてきています。

過去には阪神淡路大震災の際に特例で任期を延長したことがあるものの、どこまで非常時・緊急時とするのかというポイントは慎重に議論される必要があるでしょう。

選挙プランナーに聞く、コロナ禍選挙

ここからは選挙プランナー・松田馨氏に聞く、コロナ禍で変化した選挙の戦い方について解説します。

Q.コロナ対策が政策の一丁目一番地?

コロナ禍では有権者への意識調査でもコロナ対策への関心が最も高く、政策としても一丁目一番地といって過言ではないでしょう。

Q.感染者が多いと現職不利?

選挙戦については、現職が有利な時期と、不利になりやすい時期がありました。

これは、先ほどのコロナ対策への関心の高さも関係しています。

緊急事態宣言直前の2020年3月の熊本県知事選挙では、現職の蒲島氏がコロナ対策に専念するとして、選挙運動を一切行わないことを宣言し、圧勝。

2020年7月の東京都知事選挙では、現職の小池氏は選挙運動をネットに限定し、熊本県の蒲島氏と同様にコロナ対策に専念することを全面に押し出して勝利を収めました。

有権者のコロナに対する不安が強かったことと、緊急時に政治責任者が不在になることへの懸念から、この頃は現職がコロナ対策をしっかり打ち出すことで有利に働いた傾向があります。

変化があったのは2020年10月以降。コロナ対策に対して、知事をはじめとする首長にスポットが当たるようになると、目立たない首長=仕事していないのでは?という印象を有権者に与えてしまうようになりました。

その印象と感染者増加が重なると、うまく対応できない首長とみなされると現職でも一気に不利に転じてしまうケースもあり、現職の有利不利には時期によって波があったと言えるでしょう。

Q.パーティーや集会ができない?

緊急事態宣言下ではパーティーや集会は全く行われませんでしたが、それ以外の時期では人数を減らしたりアクリル板を設置したりといった感染対策をしつつ開催されていました。

見送りの握手もしなくなり、そのかわりにグータッチやひじタッチが行われるようになったのがこの時期です。

グータッチが取り入れられる前の2020年4月の衆議院議員静岡4区補欠選挙では、選挙運動時に握手のかわりに会釈が行われ、なかなか印象的な光景でした。

【関連】人を避ける選挙? 緊急事態宣言下ではじめての国政選挙 衆院静岡4区補選・現地ルポ(前編)

【関連】人を避ける選挙? 緊急事態宣言下ではじめての国政選挙 衆院静岡4区補選・現地ルポ(後編)

Q.ネットがより重要に?

コロナ禍でZoom会議やYouTubeライブなど、ネットを使った選挙運動は間違いなく重要になりました。

有権者が、よりネットを使うライフスタイルに変化していったことも影響しています。

ネットでの選挙運動は、コロナが収束したあとも対面と併用しながら行われていくでしょう。

動画本編はこちら!

選挙プランナー・松田馨氏がコロナ禍での選挙事情をまるっと解説!

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