近江高野球部とひこにゃん写真やっぱりOK 「憲章抵触せず」日本高野連見解

春の選抜高校野球で準優勝した近江高野球部

 選抜高校野球大会で準優勝した近江高野球部が地元彦根市の人気キャラクターひこにゃんと記念撮影したことを巡り、滋賀県高野連が「選手の商業的利用を禁じた日本学生野球憲章に抵触する可能性がある」と指摘した問題で、日本高野連は7日、「抵触はしない」との最終結論を明らかにした。

 日本高野連の井本亘事務局次長が同市内で開いた会見で答えた。関係者に撮影時の状況や目的などを改めて確認したといい、「企業や商品のPRではなく、商業的に利用されるわけではない」などと結論の理由を説明。同校や、写真の発信を見送っていた同市に対しては「説明や意図が十分に伝わっていなかった。混乱を招き申し訳ない」と陳謝した。

 同校関係者は「早期に結論を出してくれ、騒ぎが収まってよかった」と話した。

 市は今回の結論を受け、早速、市内の会場で一部競技が行われる2025年滋賀国体をPRするツイッターなどに写真の掲載を始めた。スポーツ振興課は「ひとまず安心した」とし、今後、ひこにゃんが登場して高校球児らをもてなす場合は「その都度、関係機関に決まり事を確認していく」としている。

 記念写真は、5日に彦根市役所で行われた準優勝の報告会で撮影された。同校の多賀章仁監督や山田陽翔主将らが、市の「おもてなし」としてサプライズ登場したひこにゃんと写真に納まった。その後、同憲章に抵触する恐れがあると知った市がSNSなどでの発信を一時止める事態になった。

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