中古キャラバンでキャンピングカーを自作!内装や電気システムDIYから費用まで徹底解説

自作キャンピングカーで日本一周中のハナユウカです!今回は、中古の日産キャラバンでキャンピングカーを自作した方法を前後編でお伝えしていきます。後編となるこの記事では、ベッドやキッチン、車内の電気システムといった内装設備のDIY方法、キャンピングカー自作にかかった費用の総額を発表します!これからキャンピングカーを自作しようとしている方は、前編と合わせてチェックしてみてくださいね。
>>前編はこちら!

キャンピングカーをより快適に!低反発スポンジを使った座席・ベッドの自作方法

キャンピングカーで過ごすときは、運転する以外の時間は座席やベッドで過ごします。

せっかくキャンピングカーを自作しても、座席やベッドが硬いと、バンライフや車中泊の快適度は下がってしまいます……。

そこで、キャンピングカーをより快適な仕様にするための座席・ベッドの自作方法をご紹介していきます!

座席・ベッドに使うスポンジと生地の選び方

筆者撮影

居心地のよい座席やベッドを作るには、ベッドや座席に取りつけるスポンジに何を選ぶかが重要です!

また、自作キャンピングカーを車検に通すために、燃えにくい素材の難燃性スポンジを選ぶ必要があります

筆者のキャンピングカーは座席がベッドにもなる仕様ですが、快適さをアップさせるために2種類のスポンジを重ね合わせて座席兼ベッドを作りました!

上層:難燃性の低反発ウレタンスポンジ 厚さ20mm
低反発のスポンジを上層に入れることで、腰を痛めることなく快適に寝られます。

下層:少し硬めのウレタンチップスポンジ 厚さ30mm
硬めのスポンジで、座席とベッドの強度を上げます。長期間使用しても沈みにくいです。

スポンジの面積は、実際に使用する面積よりも縦横どちらも10cmほど大きいサイズを購入しましょう。

特殊なスポンジはホームセンターでは販売されていないため、基本的にインターネットで購入します。

そのため、「面積の寸法を数センチ間違ってしまいスポンジが足りない…」となった場合、買い足すのに時間がかかってしまい作業工程がかなり遅れてしまいます。必ず余裕を持ったサイズで購入してくださいね!

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低反発のスポンジをベッドに入れたので、毎日キャンピングカーで寝ても体が全然痛くなりません!

筆者が家で使用していたベッドよりもキャンピングカーのベッドのほうが快適なので、幸せに寝ることができます。

▼難燃性の低反発ウレタンスポンジ

▼少し硬めのウレタンチップスポンジ

また、座席とベッドにどんな生地を使うかもとっても大切です。

生地の色・柄・素材などでキャンピングカーの内装の雰囲気が決まると言っても過言ではありません。

自分の理想の雰囲気やテイストにあわせて、お好みの生地を選んでいきましょう!

ただし、生地もスポンジと同様に難燃性の素材を選ぶ必要があります

また、生地を購入する際は、実際に使用する面積よりも縦横どちらも20cmほど大きいサイズを購入するとスポンジをうまく包めますよ。

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筆者はキャンピングカーの内装を明るく暖かい雰囲気にするために、赤っぽいオレンジ色の生地をチョイスしました!

触り心地にもこだわり、柔らかい素材の生地を使用しています。

座席とベッドの骨組みにスポンジと生地を取りつける方法

筆者撮影

スポンジと生地を選んだら、座席とベッドの骨組みにスポンジと生地を取りつけていきます。

>>座席とベッドの骨組み造りについては前編をチェック!

まず、スポンジを骨組みの面積に合わせて切っていきます。

スポンジを切り終わったら、骨組みに木工用ボンドを塗り、下層のスポンジから骨組みに貼りつけます。

続いて、上層のスポンジを下層のスポンジの上に重ね、スポンジと骨組みを生地で包み込みましょう!

生地で包み込む時のポイントとしては、骨組み部分をしっかりと全部包むようにすること。

骨組みが見えてしまうと、出来上がりの見栄えが悪くなってしまいます…。

筆者撮影

スポンジを生地で包んだら、タッカーという大きなホッチキスで生地を骨組みにくっつけます。

これでスポンジと生地の取りつけは完了です。

座席とベッドは骨組み造りが大変ですが、スポンジと生地の取りつけはそこまで難しくないですよ!

DIY初心者でもシンクを自作できる?キャンピングカーにL字型キッチンを装備する方法!

筆者撮影

キャンピングカーにキッチンがあればとても便利ですよね。

実はDIY初心者でもキッチンを作ることができるんです!

筆者は、バンライフ中は基本的に自炊をしたいと考えていたので、キャンピングカーにL字型の広いキッチンを作りました。L字キッチンのおかげで、車内でも不自由なく自炊ができます。

ここからは、キッチンを自作する方法をお伝えしていきます!

木材でキッチンの土台を作る

筆者撮影

まずは、木材でキッチンの土台を作ります。

キッチンの土台には垂木と針葉樹の合板、OSB合板を使用すると比較的安い値段に抑えることができますよ。

細かい寸法を測ったり、木材を工具で切ったりする工程が多いので、木材のプロやDIY専門家と一緒に作業することをおすすめします。

筆者撮影

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キャンピングカーには欠かせない、電子レンジの置き場所も作りました!

ビスで止めてあるので、振動しても電子レンジが落ちることはありません。

キッチンの天板に防水加工をして取りつける

筆者撮影

キッチンの天板には針葉樹の合板を使用しています。

キッチン用の木材は、汚れや水に強くするために防水加工をする必要があります。

筆者は油性ニスを使用し、色はエボニーというダークブラウンを選択しました!着色とニス塗りが一緒にできる塗料を使うと作業が楽ですよ。

天板の防水加工を徹底的にするために、ニスが乾いたらまたニス塗る…という作業を3回繰り返します。

塗りたては油性ニスの匂いがかなりしますが、乾いてしまえば匂いは気になりません。

油性ニスを塗るときの注意点は、手についたり服についてしまうと中々落ちないことです。

手袋をつけて、汚れてもいい服で作業しましょう!

自作のミニシンクをキッチンに取りつける

筆者撮影

筆者はキャンピングカーの中で洗い物をしたいと思い、キッチンにミニシンクを設置しました!

シンクと蛇口をインターネットで購入し、シンクの下に浄水・排水の18Lのウォータータンクを各1つずつ積んでいます。

また、タンクから浄水を引き上げるために、水中ポンプをセットしました!

筆者撮影

水中ポンプは、車のサブバッテリーから電気を通し、スイッチを押すと電動でタンクから浄水を引き上げる仕組みになっています。

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車のサブバッテリーから水中ポンプに電気を通す作業は、電気配線に詳しい人と一緒に作業してください。

素人だけでやると漏電や感電の恐れがあり危険です。

サブバッテリーとインバーターで電気を供給!キャンピングカーの電気システムを自作!

キャンピングカーの生活で欠かせないのは、やはりサブバッテリーとインバーターです。

1泊2日の車中泊なら、大容量ポータブル電源があれば不自由なく車内で電気を使えますが、バンライフとなるとポータブル電源だけでは電気が足りません…。

そこで、筆者のキャンピングカーで使用しているサブバッテリーとインバーターをご紹介していきます!

サブバッテリーとインバーターとは?

筆者撮影

サブバッテリーは電気を貯めることができ、キャンピングカーの中で電化製品を使用するときに電気を供給する役割を果たします

また、インバーターは走行することで電気を充電してくれるので、エコに電気を使用することができます。また、外部充電やソーラー充電にも対応している優れものです!

ちなみに、サブバッテリーによって貯蔵できる電気の量が増えるので、電気消費量を考えてからサブバッテリーを購入しましょう。

筆者のキャンピングカーでは「MOVING BASE」のサブバッテリーとインバーターを使用しています。

▼サブバッテリー

▼インバーター

素人が電気配線をするのは危険!プロに任せよう

電気システムを設置する場合、車のバッテリーと繋ぐ必要があります。ただ、配線作業を素人がやるのはとても危険なので、基本的にはプロに任せましょう。

筆者は電気配線に詳しい友人に設置をすべてお任せしました。

友人が配線を繋げているところを見学したのですが、たまに電気のバチバチと音がするので素人がやるには相当危ないことを実感しました…。

筆者撮影

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電気システムの設置は見守ることしかできませんでした…。

しかし、一度配線を間違えてしまうと車やサブバッテリーなどの故障に繋がりかねないうえに、感電が危ないとのこと。

素人が設置する場合は、電気システムと車のバッテリーについてしっかり勉強してから、プロと一緒にやりましょう!

カーテンで自作キャンピングカーの内装の雰囲気が決まる!カーテンをつけてプライバシーを確保

筆者撮影

筆者が購入した日産キャラバンには窓を隠すものがなかったので、自分でカーテンをつけました!

カーテンはキャンピングカーの雰囲気を左右するほか、バンライフや車中泊中の快適さにも直結する内装です。

そこで、ここからはカーテンをつけるときのポイントを詳しく解説します!

カーテン選びのポイント

カーテンを選ぶポイントは、遮光性があるかどうかです。

カーテンを使って遮光することで、車内が暑くなるのを防ぎます。また、夜に街頭の多いところに車中泊した時に、外の電灯が眩しくて寝れないという事態も防げますよ。

一番おすすめなのは、遮光性の強い1級遮光のカーテンの購入です!

費用はかかってしまいますが、カーテン専門店でキャンピングカーにぴったりのカーテンをオーダーメイドすると内装の見栄えがよくなりますよ。

また、カーテンをつけるとキャンピングカーの内装の雰囲気がかなり変わるので、カーテンのデザインや色は慎重に選びましょう

もし「好みのデザインのカーテンが見つからない!」「費用を抑えて自分好みのカーテンをつけたい!」という場合には、カーテンを自作するのもおすすめです。

▼カーテンの自作についてはこちらの記事をチェック!

カーテンはすべての窓に取りつける

車内をプライベートな空間にするためには、外から見えないようにするのが大前提です。

窓の隙間をカーテンでしっかり塞いで、外から車内を覗かれないようにしましょう。

筆者撮影

フロントガラスにはカーテンを取りつけられません。

しかし、運転席と後部座席の間にカーテンを隙間なくつけることで、フロントガラスから車内を覗かれる心配はなくなります。

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着替えもキャンピングカーの中でするので、特に女子はカーテンの隙間から外の人に覗かれるのを防ぎましょう。

自作キャンピングカーの費用はどれくらい?DIYにかかった総額を大公開!

みなさんが一番気になることは、キャンピングカーの自作にかかる費用ではないでしょうか?

筆者がキャンピングカーを自作するのにかかった金額は、全部で100万円です。

一番大きく費用がかかったのが、車体購入費。

筆者の選んだ車は、日産キャラバンハイルーフの2005年式で、走行距離はおよそ14万キロです。本体価格は28万円で、手数料を入れて約38万円でした!

筆者的には、かなりお値打ち価格の車を見つけたと思っています!

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やっとの思いでインターネットで予算にあった車を見つけました…。ただし、かなり古いので、いつか故障することも見込んで購入しています。

車体の次に高額なものは、サブバッテリーとインバーターの電気システム。合わせて約28万円かかっています

キャンピングカーで生活するうえで電気のライフラインは必要不可欠なので、お金をしっかりかけました。

また、ベッドは生活するうえで絶対に快適にしたいという想いから、座席兼ベッドのスポンジと生地にこだわったので、スポンジと生地だけで約3万5千円かけています。

そのほかに木材や備品、人件費をすべて合わせた金額が100万円です!

木材は安いものを購入したので、そこで費用をおさえました。

また、周りの人に恵まれ、断熱材を安い値段で譲っていただいたり、カーテンをいただいたりしたため、予算オーバーすることなくキャンピングカーを完成させることができました。

キャンピングカーを自作する際には「費用をかけるところ」「費用を削るところ」をしっかり考えておくことで、予算にあわせたキャンピングカー作りができるはずです!

素人でもキャンピングカーを自作できる!中古車を自分好みのキャンピングカーにDIYしませんか?

筆者撮影

素人でもキャンピングカーを自作することができます!

ただし、座席やベッドの骨組み造りは素人だけでは難しかったり、電気配線は素人が知識のないままやってしまうと感電の恐れがあったりなど、素人だけで自作すべきではない部分もあります。

すべて自分だけでやるのではなく、プロに任せる部分をしっかり見極め、安全安心にキャンピングカーを自作していきましょう。

筆者はキャンピングカーが完成するまでに、1ヶ月程度かかりました。途中、毎日DIYをするのがしんどくなる瞬間がありましたが、完成してみると愛着がわきます。

こだわる部分は人によって違いますので、ぜひ今回の記事を参考にしつつ、自分だけのオリジナルのキャンピングカーをDIYしてみてはいかがでしょうか?

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