大津市民病院の院長が辞任「責任を痛感」 医師大量退職問題、副理事長は継続

大津市民病院

 地方独立行政法人・市立大津市民病院(大津市本宮2丁目)で多くの医師が退職の意向を示している問題を受け、同病院は8日、若林直樹院長兼副理事長(61)が院長を辞し、後任院長に済生会滋賀県病院(栗東市)の日野明彦院長補佐(66)が就任することを正式に発表した。辞任と就任はともに18日付。

 8日に非公表で開いた理事会で院長辞任が報告された。同病院によると、若林氏は「患者や市民に多大な心配をかけ、責任を痛感している」と述べたという。若林氏は副理事長職を続けるほか、新たに院長代行に就任して病院運営や診療にも携わる。

 日野氏は京都府立医科大卒で、専門は脳神経外科。18日付で法人理事にも就任する。

 大津市民病院では、外科・消化器外科・乳腺外科と脳神経外科の医師が、3月末に退職した前理事長らから人員の入れ替えを求められるなどのパワハラがあったと訴えていた。京都大から派遣された両診療科と泌尿器科の医師計19人が9月末までに退職する見込みとなっている。

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