エジプトで発掘「太陽の船」の魅力語る 県立博物館・美術館で吉村作治氏

 「平山郁夫生誕90周年記念 悠久のシルクロード展」の開催に合わせて、総合監修を務める考古学者の吉村作治氏が9日、講演会を那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開いて見どころなどを紹介した。吉村氏はエジプトで発掘事業などに取り組み、200体のミイラ発掘などの功績を残している。

 中でも吉村氏がエジプトで発掘を手がけた「太陽の船」について紹介した。全長43メートルの船で、磁気探査機を使って10年かけて発掘を成功させた。

 吉村氏は「古代に43メートルの船を造るのはすごい技術だ。今は機械があるが、当時は人力だからすごい。大事なのは人間力だ」と話した。

 今年10月から6年間の計画で復元作業に取り組むという。展示会では模型を展示している。

 平山郁夫美術館から門外不出の作品も特別に展示しており、吉村氏は「どうしても沖縄の人に見てほしい」とアピールした。

(中村優希)

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