江戸期のマグロ問屋を改装、宿に 夜の神奈川・三崎を味わって

現存する建物では市内で最も古いといわれる「江戸の蔵宿」の外観=三浦市三崎3丁目

 江戸時代に建造されたといわれる蔵造りの商家(三浦市三崎3丁目)が宿泊施設としてリニューアルされ、28日にプレオープンする。古民家の再生に取り組む「ミウラトラスト」(同)が三崎下町地区の活性化を図ろうと手がけた。

 リニューアルされたのは古くから栄えたマグロ問屋の2階建て商家。前面は江戸時代からの重厚な蔵造りで、奥に洋館が増築された。玄関には取引していたマグロ漁船の木札がいくつも掲げられるなど、往事をしのばせる。

 内装を一新してオープンする「江戸の蔵宿」は全6室。1棟貸しの形態で、ツインベッドルーム3室、内風呂、シャワールーム、トイレ、キッチン、製氷機などを完備。テラスではバーベキューも楽しめる。当面は素泊まりプランのみで、6人で泊まる場合は1人1万9600円から。

 同社は「江戸の蔵宿」のほか、酒店や金物店だった古民家をリニューアルした既存の宿泊施設と、今夏をめどに改修を終える予定の割烹(かっぽう)旅館を加えた計4カ所を分散型宿泊施設「三崎宿(みさきじゅく)」と位置付け、事業を展開する。改修を終えれば、他施設の宿泊客も割烹旅館で食事できるようになる。

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