“新”小浜体育館が供用開始 スポーツツーリズム拠点に期待

落成した雲仙市小浜体育館=同市小浜町

 長崎県雲仙市のスポーツ、レクリエーションの拠点施設となる市小浜体育館(小浜町)が完成し、9日に供用が始まった。近くの小浜温泉街と連携したスポーツツーリズムの推進拠点として活用するため、市は大会や合宿の誘致に力を入れる。
 これまでの体育館が築50年以上経過したため、2020年4月、近接地に起工した。新体育館は鉄筋コンクリート2階建て延べ約5300平方メートル。総事業費約32億円。メインアリーナ(約1640平方メートル)は2階に観客席約468席があり、1階に320席を増設できる。講演会場などに活用できるサブアリーナ(約620平方メートル)もある。床材には安全性に優れたタラフレックスを採用。

雲仙市小浜体育館の完成を祝いテープカットする金澤市長(右から3人目)ら

 バスケットボールとバレーボールの公式規格に準じており、プロや国体などの試合会場として使用できる。日本陸連公認マラソンコースのゴール地点として、選手や関係者の待機、駐車場としても活用する。
 この日は落成式があり、関係者約50人が出席。金澤秀三郎市長が「市民にも市外の皆さんにも利用いただき、雲仙の魅力に触れていただきたいと」とあいさつした。市民向けの内覧会もあった。
 新体育館は小浜温泉街に近く、同市は試合や合宿の選手らが温泉街に泊まって市内観光するスポーツツーリズムの推進拠点としても活用する。5月には全九州大学バスケットボール春季リーグ戦を誘致し、3日間で延べ約千人が宿泊予定。バレー、バスケのプロリーグ、大学や社会人チームの合宿などの誘致活動を進めている。


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