「スーパー玉出」運営会社が新ブランドで芦屋に出店 初の高級スーパー

ド派手な外観で知られる激安スーパー「スーパー玉出」を大阪・兵庫で38店舗展開する運営会社・フライフィッシュ(大阪市)が、関西屈指の高級住宅街で知られる兵庫県芦屋市に新ブランドの店舗「F.F.マルシェ芦屋」を4月28日にオープンする。

スーパー玉出は、パチンコ店と見間違うほどのネオンと「1円セール」で知られ、大阪では強烈すぎるほどの存在感がある。運営会社初の別ブランドとなる高級スーパーで、阪神本線打出駅近くの国道2号線沿いに出店する。

運営会社の担当者は「玉出が芦屋に進出するのではない。別ブランドで、路線がはっきり違うし、玉出と売る物はまったく違う。コンセプトも違う。取引先も一から開拓した。玉出と仕入れ先が同じものを、芦屋だから高く売ると思われると困ります」と強調。「1円セール」などはせず、新業態は有機栽培の野菜などを扱う富裕層向けの店舗だと説明した。

芦屋市は日本一厳しいとされる屋外広告物条例があり、どぎつい看板は規制される。「F.F.マルシェ芦屋」は、芦屋マダムにも受け入れられる落ち着いたトーンの店構え。「玉出が芦屋に進出する話もないですし、条例が厳しいのでたぶん無理です…」と担当者は話す。〝玉出が芦屋に!?〟とネットで騒がれたが、苦情などはないという。

食品スーパーのオーケーが、関西スーパーをめぐりエイチ・ツー・オーリテイリングと争奪戦を繰り広げるなど、首都圏地盤のスーパーの「関西進出」攻勢が止まらない。担当者は「東京資本のスーパーが関西に進出してきているので、芦屋ブランドの冠をつけて逆に東京進出したらおもしろい」。浪速のスーパーの雄は、逆襲に意欲的だった。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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