三塁→二塁→一塁と渡った一瞬の美技、過去のプレーも振り返る
10日にベルーナドームで行われた西武-ソフトバンク戦で、珍しいプレーが生まれた。5回に西武が、パ・リーグ公式戦では86度目となるトリプルプレーを完成。このビッグプレーで流れをつかみ、直後の5回裏、6回裏に得点を挙げリードを6点に。投手陣もその後ソフトバンクに得点を与えず、見事勝利を収めた。
この日、西武の先発は来日初登板となったエンス。4回までノーヒット投球を続けていたが、2点リードの5回表、先頭打者に四球を与えると、続く打者にこの試合初安打を許し、無死一、二塁のピンチを迎えた。ソフトバンクの甲斐拓也捕手がバントの構えからヒッティングに切り替えると、鋭い打球が三塁方向へ。これをサード・山田遥楓内野手が素早い反応で捕球し、三塁ベースを踏んでまずは二塁走者がアウトに。そのままボールはセカンド・外崎修汰内野手、ファースト・呉念庭内野手と渡った。
西武は2012年以降5度も記録! 振り返る過去の三重殺
2012年以降のパ・リーグでは今回を含め6度のトリプルプレーが記録されている。そのうちの5回が西武によるもの。その華麗なプレーを振り返る。
○2012年7月1日 対日本ハム
まずは1回目の三重殺から。無死一、二塁の場面、先発・菊池が陽を変化球で打ち取ると、サードのヘルマン選手が三塁ベース付近で捕球。そのまま三塁を踏み、素早い連係で3つのアウトを奪った。
○2012年8月17日 対楽天
こちらは外野手のスーパーキャッチが呼び込んだトリプルプレー。右翼の頭上を越えるかと思われた打球を、熊代聖人外野手が背走しながらキャッチ。二塁、一塁とボールを渡し、飛び出していた2人の走者は戻りきれずアウトとなった。
○2018年8月28日 対楽天
前回から6年ぶりとなる西武のトリプルプレーは県営大宮球場で起こった。先発の多和田真三郎投手は初回から無死一、二塁のピンチを迎える。しかし、ここで三塁・中村剛也内野手が今江年晶内野手の打球を軽快な動きでさばき、トリプルプレーでピンチを脱した。
○2021年8月14日 対楽天
トリプルプレーは昨季にも記録されていた。無死一、二塁の場面で、右翼へ飛んだライナー性の打球を愛斗外野手が好判断で追い、見事にキャッチ。即座に返球し、2人の走者もアウトに。走者は迷いなくスタートを切っており、トリプルプレーが成立した直後は呆然とした様子だった。
【動画】2012年7月1日 日本ハム戦でのトリプルプレー
【動画】2012年7月1日 日本ハム戦でのトリプルプレー【動画:パーソル パリーグTV】
【動画】2012年8月17日 楽天戦でのトリプルプレー
【動画】2012年8月17日 楽天戦でのトリプルプレー【動画:パーソル パリーグTV】 signature
(「パ・リーグ インサイト」丹羽海凪)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)