原発事故で被ばくした息子 飛行機で治療に向かう息子を見送る母親 「チェルノブイリ1986」本編映像

5月6日より劇場公開される、1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所爆発事故の実話を基にした映画「チェルノブイリ1986」から、消防士のアレクセイが元恋人オルガとともに、治療のためにスイスに向かう、チェルノブイリ原発の爆発によって被ばくしたオルガの息子を送るシーンの本編映像が公開された。

映像は、チェルノブイリ原発が爆発したあとに再会したアレクセイとオルガの姿から始まる。息子が被ばくしたことに動揺するオルガを抱きしめて落ち着かせたアレクセイは、息子がスイスで治療を受けられると話す。スイスに出発の日、飛行機に乗る息子に駆け寄るオルガは、うつろな目で横たわる息子に、「会いにいけなくてごめんね。助けてもらえるからね」と、優しく話しかける。さらに、「大好きよ」と伝えるオルガだったが、息子は「ママはこないの?」と不安げな様子を見せる。

監督と主演のアレクセイを兼任したダニーラ・コズロフスキーは、「原発事故の規模はもちろん重要ですが、私たちが目指したのは原発事故が人々にどのような影響を与え、彼らがどのように感じたのかということです。事故が彼らをどのように変えたのか、そして彼らがどのような疑問や選択に直面し、いかなる決断を下したのかを見せたいと思いました」「これは人間そのものについての物語です。そして人間の複雑かつ難解な感情や自己犠牲について、さらには意志や性格にかかわらず運命がいかに人々を不本意なヒーローにするかについての物語なのです」と語っている。

「チェルノブイリ1986」は、事故の当事国だったロシア映画界が、全世界を危機から救うため命をかけた消防士を描いた作品。事故発生当時に現地で撮影した経験を持つプロデューサーが、爆発直後に現場に急行した消防士たちの苦闘や避難民たちの混乱ぶりなど、一般市民の視点から事故を映し出している。

【作品情報】
チェルノブイリ1986
2022年5月6日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
配給:ツイン
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