中国の株式市場が提供する実体経済への支援が拡大:PHBSシンクタンクリポート

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【深セン(中国)2022年4月15日PR Newswire=共同通信JBN】Peking University, HSBC Business School (PHBS) Think Tank(北京大学HSBCビジネススクールシンクタンク)が最近発表したリポートによると、中国の株式市場の実体経済への寄与力は、登録制の新規株式公開(IPO)システムの導入により昨年改善された。リポートは、新規株式公開(IPO)と借り換えの特徴、中国の株式市場の関連する政策と制度、ならびに2021年の未解決の問題を調査している。

前年と比較すると、産業企業のIPOの割合は6.3%増加していることがわかった。さらに、セカンドボード市場(ChiNext=創業板およびSci-Tech Innovation Board=科創板)は、民間中小企業(SME)、とりわけ産業、素材、ITおよび医療セクターの中小企業に対してより多くの資金援助を提供した。これらはすべて、中国の実体経済にサービスを提供するための資本市場での支援の拡大を意味する。

さらに、報告書によると、新設された北京証券取引所(BSE)は、資本市場改革を強化する中国の取り組みにおける重要な1歩である。新設BSEの上場第1弾81社のうち、78%は先進製造業、現代サービス、ハイテクサービスおよび戦略的産業の中小企業である。これに基づき、リポートは、National Equities Exchange and Quotations(NEEQ、中小企業株式譲渡システム)における中小企業の直接金融を刺激する上でBSEが重要な役割を果たし、中国のマルチレベル資本市場の資金調達能力をさらに強化していることを示唆している。

しかし、シンクタンクによると、借り換え、金融詐欺、効果のない規制、非合理的な投機家によるさまざまな圧力により、中国の株式市場は依然として中長期的な資金を引き付けるための複数の課題に取り組んでいる。研究者は、効果的な発行制度、取引制度、および透明性のある規制を実施する必要があることを示唆している。たとえば、登録制IPOシステムの効率性は、透明性の高い情報開示と積極的な資金調達規制を必要とする。個人投資家と機関投資家の両方の非合理的な投機を抑制し、株式市場の持続可能な発展を確保するには、長期資本を引き付け、リスク管理を改善するための効果的な政策が必要である。

ソース:Peking University HSBC Business School