日出生台演習場の米軍射撃訓練 訓練公開を中止 大分

 16日から日出生台演習場でアメリカ軍による実弾射撃訓練が過去最大規模で行われます。九州防衛局によるきょうの発表で波紋が広がっています。

 山口朝矢記者リポート:

「突然の発表に訓練に反対する怒りの声が上がっています」

 16日から27日まで、10日間の日程で行われる予定の実弾射撃訓練。ところが15日になって、日米間で予定していた16日のブリーフィングにアメリカ側が参加を見送ることが、急きょ発表されました。ブリーフィングにはアメリカ軍の責任者と九州防衛局が出席し、県と4つの地元自治体の質問など受ける予定でしたが日本側のみで開催されます。可能な範囲で九州防衛局が回答するということです。また、17日の訓練公開が中止となることが分かりました。別の日を設定する予定はないそうです。住民の安全・安心のために毎回設けられていた訓練の公開やブリーフィングの場でしたが、今回は異例のこととなります。

 ローカルネット大分・日出生台 浦田龍次事務局長:

「なぜ4月になったのかもあるし新たな装備、コロナの感染状況がどうなっているかなどいろいろなことが聞きたいが米軍の指揮官から直接聞ける場がなくなってしまった。どういうことか分からないがひょっとすると直接喋ってもらうと都合が悪いことがあったのかと勘ぐってしまう」

 訓練に反対する市民団体の浦田龍次事務局長は予定されていた訓練の公開が中止になるのは初めてのことだと憤りをあらわにします。理由について、九州防衛局は、「天候など不確定要素がある限られた日程の中で、日米間で細部の調整が整わなかったため」と説明しています。1999年から始まり、15回目を迎える訓練は今回初めて4月に行われます。前回のおよそ1.5倍の320人ほどが訓練に参加し、155ミリりゅう弾砲などが投入され、過去、最大規模となる予定です。さらに、従来と訓練の時期が変わったことで、今回は午後9時まで射撃が行われる恐れがあり、県などが情報伝達を速やかに行うことなどを求める要請書を提出しています。

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