神奈川で若者に大麻まん延、摘発500人超のうち7割 拡大傾向顕著、危機感募らす県警

県内の覚せい剤と大麻の摘発人数の推移

 若年層を中心に、神奈川県内で大麻のまん延が深刻化している。2021年には578人が大麻取締法違反容疑などで逮捕・書類送検され、県警に記録が残る1955年以降、初めて500人を超えた。若年層が7割を占めており、県警は「ゲートウェイドラッグ(薬物使用の入り口)」とも呼ばれる大麻の広がりに危機感を募らせている。

 県警薬物銃器対策課によると、21年の大麻の摘発人数は前年から87人増え、覚醒剤(505人)を上回った。

 年齢別では、20~29歳(288人)と20歳未満(118人)で全体の7割を占めた。8割強が30歳以上の覚醒剤と比べて若年層への広がりが目立つ。

 全国でも大麻の増加傾向は同様で、21年は5482人(前年比448人増)が逮捕・書類送検された。ただ伸び率でみると、県内は前年比17.7%増で、全国(同8.9%増)と比べても大麻まん延拡大の傾向が際立っている。

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