関東沿岸 きょう16日(土)夕方まで高波警戒 晴れても北風ヒンヤリ体感

 台風1号はきょう16日(土)午前3時ごろ、日本の東の海上で温帯低気圧に変わったが、温帯低気圧になっても油断は禁物。関東沿岸部では、波浪警報が継続して発表されている所があるため、きょう16日(土)夕方ごろにかけて高波に警戒が必要だ。

茨城県と千葉県の一部に波浪警報が継続中

 きのう15日(金)小笠原諸島に4月としては記録的な暴風雨をもたらした台風1号は、きょう16日(土)午前3時ごろ日本の東の海上で温帯低気圧に変わった。ただ、中心気圧は依然として午前6時の段階で978ヘクトパスカルと衰えておらず、本州付近太平洋側では波の高い状態が続いている。
 午前11時現在、茨城県北部と鹿行(ろっこう)地域、千葉県北東部に波浪警報が発表されている。きょう16日(土)夕方にかけて波の高い状態は続く見通しで、引き続き高波に警戒が必要。海岸や河口付近には近づかない方がよさそうだ。

日ざしは暖かいが冷たい北風は沿岸部中心に強め

 日本付近は台風1号から変わった温帯低気圧が東にあり、中国大陸には高気圧がある、いわゆる西高東低・冬のような気圧配置となっている。午前中は雲の多かった地域も、午後は大陸からの高気圧に覆われて晴れる所が多い見通し。
 日中の最高気温はきのう15日(金)より高い所が多い見込みで、東京は5℃高い17℃と、きのうのような季節外れの極端な寒さは和らぎそうだ。そのほか福岡も前日より3℃高い17℃、名古屋は2℃高い22℃の予想。日ざしのもとでは、ぬくもりを感じられる見通し。

 ただ、上空にこの時季としては冷たい空気が流れ込みやすい北陸付近や、風がぶつかりやすい東海地方ではにわか雨の可能性がある。予想最高気温は新潟12℃、金沢13℃、静岡16℃など、この時季としては4℃ほど低い見通し。冬のような気圧配置となり、冷たい北からの風が沿岸部を中心に強めに吹いているため、これらの地域を中心に体感温度は実際の数字より低く感じられそう。

 晴れる地域でも沿岸部を中心に冷たい北風は強めに吹くため、太陽が雲に隠れたり、日陰に入ると空気がヒンヤリと感じられそう。念のためきょう16日(土)午後も、服装で調節しやすいように脱いだり着たりしやすいカーディガンや春物のコートがあると安心だ。

(気象予報士・鈴木悠)

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