糸魚川市の能生海岸の海上こいのぼりが今年も潮風をはらんで元気に泳ぎ出した。能生海岸管理組合(齋藤浩組合長)が20年以上続けており、風薫る季節の風物詩として地元住民や市外行楽客らに親しまれている。
弁天岩と岸をつなぐ曙橋と並行して渡したロープに真鯉(まごい)や緋鯉(ひごい)など大小60匹ほどを取り付け、16日午後に上げた。設置期間は例年通り5月中旬まで約1カ月間の予定。
同組合は「コロナ感染がこれ以上拡大しないことを祈りつつ、地域の中で互いに励まし合っていくことを目指す」と思いを込める。コロナ禍が続く今年も密集、密接にならないよう注意して楽しんでもらいたいとしている。
快晴の日曜となった17日は、家族連れらが大勢立ち寄り、写真に収めるなどしていた。親子4人で訪れた上越市塩屋新田の公務員男性(40)は「家ではこいのぼりを設置しにくくなっている。いっぱい泳いでいるところを子どもに見せられて良かった」と話した。