【MLB】鈴木誠也は「日本のトラウト」 開幕9戦4発も驚きなし…元DeNA助っ人は活躍太鼓判

ロッキーズ戦で本塁打を放ったカブス・鈴木誠也【写真:AP】

元DeNAパットン「活躍していても驚かない。アウトにするのが難しい打者だ」

カブスの鈴木誠也外野手は17日(日本時間18日)、敵地のロッキーズ戦で5試合ぶりの4号本塁打を放った。開幕9試合を終え、ここまで打率.400、OPS1.503と十分すぎる大活躍を見せている。かつてNPBで対決したライバル投手はどう見ているのか。レンジャーズのスペンサー・パットン投手は「日本時代にいい勝負が何度かあった。実は日本にいる時にスズキのことを『日本のマイク・トラウト』と呼んでいたんだ。だから活躍していても驚かない。いいプレーをするだろうと思っていたからね」と語った。

34歳のパットンは2017年から4年間DeNAに所属。主に中継ぎの一角として通算219試合登板とフル回転する中で広島の主砲とも多く対戦した。通算対戦成績は16打数5安打の打率.313、2本塁打、6三振2四球。日本時代の対戦を振り返りつつ、こう絶賛した。

「あまりボール球に手を出さないし、ストライクゾーンの見極めがいい。パワーがあって広角に打てる。それも5ツールプレーヤーだ。走れるし、肩もいい。打撃もアベレージも狙えるし長打も打てる。いい選手だよ。アウトにするのが難しい打者だ」

鈴木はNPB時代に2度の首位打者に輝き、2016年から6年連続でベストナインに選出された実力者だ。メジャーでも屈指の打者になれると太鼓判を押す。

レンジャースのスペンサー・パットン【写真:小谷真弥】

メジャー屈指の打者になれる?「努力すればだけど、当然、彼は努力する」

「僕はなれると思うよ。努力すればだけど、当然、彼は努力するだろう。あとはこちらの剛腕投手にアジャストする必要はある。だが、こちらでとてもいい打者になるポテンシャルはあると思う。速い球にアジャストできて、球をたくさん見たら、とてもいい打者になると思うよ」

シーズン序盤でいきなり強烈なインパクトを残す鈴木。ただ、パットンはこれまで多くの日本人打者がメジャーに適応できなかったことも知っている。

「アメリカでは野球選手がとても多い。ここでプレーするには日本時代に抜けた存在でないとダメだし、ここで抜きん出た存在になるのも難しい。我々(外国人)が日本でいいプレーをするのが難しいのと同じだよ。(MLBとNPBは)全く違うものだし、家族とも離れる。単なる打者じゃダメなんだ。守備も非常にうまくて、全てきちんとできないといけない。その点が多くの日本人選手にとっては難しいだろうね。日本で相当抜けていないと、こちらではプレーできない」

今季、パットンは開幕をマイナーで迎えたものの、9日(同10日)にメジャー昇格。5試合救援して防御率1.59と上々の滑り出しを見せた。「またメジャーに戻れて嬉しいよ。居心地がいいね」。かつて激しい勝負を繰り広げてきたライバルの活躍を自身のカンフル剤とするつもりだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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