駐在所の看板ネコ「あんこ」ニャー 相模原・緑区で地域に親しまれ

入江宏巡査部長のパートナーとして訪れる人の気持ちを和ませる「あんこ」=津久井署千木良駐在所

 相模原市緑区の神奈川県警津久井署千木良駐在所にいるメスの黒ネコ「あんこ」(推定5歳)が地域の人に親しまれている。入江宏巡査部長(49)と共に“出勤”し、相談などで訪れる人を出迎える。あんこのおとなしくて人懐っこい性格が、人々の気持ちを和ませている。

 入江さんが2017年12月、車にひかれ、左後ろ脚を引きずるように歩いていた野良猫を引き取った。光に当たると毛の色が茶色っぽく見えることから「あんこ」と名付けた。

 あんこの定位置は、ガラス越しに外の様子が分かる駐在所の角。じっと行き交う子どもたちや登山者の様子を見つめ、「ニャーニャー」と鳴く。地域の人たちはガラスをのぞき込んで気に掛けるという。

 あんこを目当てに駐在所を訪れる人も少なくない。あんこがきっかけでネコを飼い始めた人がいるほか、ネコの相談もしばしば受ける。あんこは、人々の緊張をほぐし、会話の幅を広げるという。入江さんは「あんこは仕事の大切なパートナー。今後も市民との交流の窓口になってほしい」と期待している。

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