歩いて中世の武者しのぶ 市貝町観光協会が新ルート 城館跡結び看板設置

新たな観光ルートに立てられた「市花輪館」の案内看板

 【市貝】町内の観光資源の掘り起こしを進めている町観光協会は、中世の武士の生きた時代をしのぶ町中心部の観光ルート「市貝武者の夢の跡を訪ねて」を設定し、このほど3カ所に案内看板を設置した。町南部に分布する古墳を巡る観光ルート「市貝人のルーツを訪ねて」に続く2番目の観光ルートとして、町の観光PRにつなげたい考えだ。

 案内看板は、梅の名所でもある村上城跡(県指定史跡)の「村上観音山」、旧町役場跡に位置する中世の平山城跡「御城(みじょう)(市塙(いちはな)城)」、市貝小敷地南端の「市花輪館(いちはなわやかた)」の3基。いずれも市塙地区に残る中世の城跡や館跡で、説明文は町の文化財ボランティア友の会の関澤昇(せきざわのぼる)会長が書いた。

 「市貝人のルーツを訪ねて」は真岡鉄道多田羅駅を起点にしたルート。今回は隣の市塙駅を起点に「記念樹の森」の山根城跡、村上城跡、御城、日枝神社・熊野神社、市花輪館を巡るコースとした。

 全コースを歩くと約8キロ、4時間程度かかるが、やや離れた村上城跡を外せば比較的手軽に回ることができる。史跡の村上城跡だけでなく、御城や山根城でも堀や土塁を見ることができるという。

 同協会は「中世の武士の生きた時代をしのび、町の観光資源を再発見してほしい」としている。

 (問)同協会0285.68.3483。

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