強制性交致傷罪で米兵を起訴 那覇地検 昨年10月、女性けが

 県内で昨年10月、女性に性的暴行を加えようとしてけがを負わせたとして、那覇地検が18日までに米海兵隊上等兵の容疑者(22)を強制性交等致傷罪で起訴していたことが分かった。昨年12月23日付。地検は認否を明らかにしていない。

 県警や地検によると昨年10月、近隣住民から「女性が助けを求めている」と通報があった。県警が任意で捜査し、昨年12月3日に強制わいせつ致傷容疑で書類送検していた。

 起訴後、米軍側から被告の引き渡しを受け、現在も勾留中だという。起訴状によると昨年10月、女性に暴行を加えて乱暴しようとし、けがを負わせたとしている。

 裁判員裁判で審理される予定で、那覇地裁は初公判を5月23日、判決を同26日に指定している。

 関係者によると、被害女性は県内在住。事件は米軍施設外で発生した。警察官が現場に駆け付けると被告は既に逃走していたという。

 在沖米海兵隊は本紙の取材に対し「性的暴行の疑いは非常に深刻に受け止められ、地元当局と協力して米軍法執行機関によって積極的に調査された」などとし、起訴を認めた。外務省は「起訴時に米側へ遺憾の意を伝え、綱紀粛正と再発防止の徹底を求めた。米側も深刻に受け止めており、捜査に協力した」と述べた。【関連記事】
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