インタビュー・石田ひかり×渡辺江里子、同い年の2人が語る「悪女(わる)」の魅力

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30年の時を経て、再びドラマ化される新水曜ドラマ「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」。今田美桜が今回初めてドラマ主演を務め、江口のりこ、鈴木伸之、高橋文哉、向井理など豪華俳優陣が集まった。いよいよ明日の夜10時から待望の第2話が始まる。

このドラマでは、主人公・田中麻理鈴(まりりん)が、毎話部署を転々とする中、出会う社員の問題を解決していくのだが、30年前に「初代マリリン」を演じた石田ひかりが、人事部の夏目課長として特別出演。また阿佐ヶ谷姉妹の姉、渡辺江里子は、カスタマーサポート部に勤務する三瓶(さんぺい)花子役で出演する。

渡辺江里子は、高校時代から原作漫画「悪女(わる)」の大ファン。ドラマ化が決まった時は飛び上がって喜んだほど。自分自身も「悪女(わる)は原点」と語る石田ひかりと、「悪女(わる)」をこよなく愛する、阿佐ヶ谷姉妹、姉の渡辺江里子、お二方に話を聞いた。

――お互いの演技をふり返って

石田ひかり:第2話の台本を頂いて、三瓶さんはすごく大事な役だし、どなたになるのだろうと思っていたら、お姉さんで!もうピッタリだなと思いました。本当にお芝居が上手で本当に驚きました。東京乾電池にいらっしゃったから、当然なんですけど。

渡辺江里子:畏れ多い…私は今回、夏目課長という役柄を、石田ひかりさんが演じられると聞いて、もう家の中で小躍りしました!さらに、実際にご一緒することができて。個人的に高校時代から、「悪女(わる)」の大ファンだったので、マリリンが成長して、立派になって!みたいなおばちゃん的な感覚もありつつ、何というかパラレルワールド的に違う形で、石田さんが存在されていることが…色んな意味で感慨深く感じました。本当にありがとうございます(笑)

今回の夏目さんは、ご自身の中の正義を通す凛々しい部分も持っている。演じられているお姿、一輪の百合のように見えて。素敵だなって思いました。最後にちょっと二人で、会社を見上げるというようなシーンがありまして……とても光栄でしたね。幸せな“ひととき”でした。

渡辺江里子:漫画を家に買わない人間だったんですが、「悪女(わる)」に関しては、その当時集められる限りの巻を全部揃えた程の愛読書で、友達にも薦めまくっていたんです。それがドラマ化されて、石田さんが演じられて。今でも心に残る印象的なドラマです。かつて芝居の道を志すも諦めた人間からすると、こんな形で憧れのドラマの令和版に関われるのが嘘みたいで。更にあの石田さんと共演させてもらうなんて!「悪女(わる)」のファンの方からしたら、アイツちょっと、オイシイ思いしすぎだぞ!とお叱りを受けるかも。ごめんなさい!

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――1992年版の「悪女(わる)」の魅力

石田ひかり:未だに心の整理がつかないところがあるのですが、平成版と令和版をどういう風に整理するのか、立ち位置をどこに置くのかがとても難しくて。セリフで「峰岸!」って、呼びつけで呼ぶんですよね(笑)私にとっては倍賞さん演じる「峰岸さん」なので、呼び付けで呼ぶのは非常に抵抗があって。やっぱり厚かましいのですが、やっぱりマリリンがまだ抜けていない部分もあります。美桜ちゃんとご一緒して、マリリンはバトンタッチはしているのですが。

渡辺江里子:石田ひかりさんの初代マリリンは、髪の毛が結構長かったですよね。カチューシャがお似合いで、ポンパドールの髪型がトレードマークになっていて。時計付きのリュック姿もお似合いで可憐だった〜。私は会社勤めをちゃんとしたことはないのですが、あの当時の社会の現実などを「悪女(わる)」を通して、マリリンを通して勉強させてもらった気がします。

石田ひかり:本当に私も久しぶりに見直して見て、「遷都」や「子育て」、「託児所」というテーマを取り扱っていて、ビックリしました。当時20歳の私には、全くリアリティーが無かったこともあり、何を意味しているのか理解していなかったですよね。最終回、(子育て中の母親たちが働ける会社を設立したシーンで)、小さなお子さんを抱えたお母さん達がぞろぞろ出社してくるシーンを見た時は、凄く感動したのと同時に、30年たった今でも根本的な問題は解決されてないんだなと感じました。色んな気づきがありましたね。

渡辺江里子:実力派俳優さん達の中で、若干20歳の石田ひかりさんが、堂々と演じ切っていらしたのが本当に凄かったなと思いました。特にマリリンが、「レディース・シンクタンク」(女性が出世できる派遣会社)のチームリーダーになった回。百戦錬磨の俳優さんである犬塚弘さん、銀粉蝶さん、あめくみちこさん達とバッチバチに。

また、岸部一徳さん演じる三島課長の「女は、会社のお荷物!」という発言やキャラも思い出深いです。回を重ねるごとに、どんどん強敵というか、立ちはだかる大きな壁が現れて。マリリンがマイペースながらも、恋のパワーを「働くパワー」にして、壁を乗り越えていく所も斬新でした。石田さんとマリリンが本当にシンクロしていましたね。今でいうとT・Oさんへの想いは「推し」に近いというか。それと、倍賞美津子さん演じる「峰岸さん」のカッコよさ、先輩っぷりは、原作とはまた違う形で、大人の女の色気がありました。本当にカッコよかった!

――令和版の「悪女(わる)」の魅力

石田ひかり:実際に、マリリンからすごいパワーをもらうそういう役ではあるんですよ。今もやっぱり「カット!」ってかかった後に、現場で笑いが起こるんですよね。それはもう、作品が持つ力であったり、美桜ちゃんが持つ力であったり、すごく雰囲気のいい現場なんですよ。

渡辺江里子:今田さん演じるマリリンも、とてもパワフルでキュートで魅力たっぷりでみんなが応援したくなる存在に。令和版の「悪女(わる)」では、マリリンを導く峰岸さんを江口のりこさんが演じられるんですよね。原作から飛び出てきたようにイメージが近くてびっくり。前作とは違う江口さんならではの峰岸さん、どうなるのかしら。オンエアをすごく楽しみにしています。石田さん演じる夏目課長と令和の峰岸さん、いい女同士のぶつかり合い!

石田ひかり:私は、峰岸さんとライバル関係にある役柄というのが、いまだに、どうしていいか分からなかったんですよ(笑)。私の方が峰岸さんよりもちょっと年上の設定で。私にとっては、やっぱり峰岸さんってすごく憧れの大先輩というのが抜けてないので。江口さん演じる峰岸と夏目の2人のシーンがあるのですが、凄く緊張してしまって。やりにくいですよね?やりにくいですよねって、江口さんに何度も謝ったんですけど。難しかったです。

渡辺江里子:2人の対決、もう本当に楽しみです。初めて「悪女(わる)」をご覧になる方には、30年前の当時の私みたいに、このドラマに影響を受けて、何年経っても忘れない大好きなドラマになったらいいなという期待感があります。平成版をご覧になっていた「悪女(わる)」ファンの方が、令和版と見比べて、どういう感想を持たれるのかというのも、とても楽しみ。是非、見比べて頂きたいです。

私はこのドラマから、清掃員の方の名前を全部覚える!とか、音楽とか、すごく影響を受けました。令和版をご覧になる方の中にも、このドラマに感動するだけじゃなく、刺激を受けて、後の人生に何かしら影響がある方もいらっしゃるかもしれませんね。こんな話を初代マリリンとお話しできて、冷静を装っていますが、今日はとても感激しています。

ちょっと話し過ぎました(笑)

明日放送の第2話で石田さん演じる夏目課長は……もちろんマリリンとは違うキャラクターなんですけど、「最後の優しさ」みたいなものがマリリンに繋がっていると感じました。

夏目課長が、マリリンや皆と接することで「変化していくところ」にも是非ご注目いただければと思います。あらヤダ私、偉そうに。今回私が演じた三瓶花子も、地味にガンバっておりますので、是非ご覧ください。

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【第2話 あらすじ】

「出世したら何でも好きなことができる」という峰岸(江口のりこ)にそそのかされた麻理鈴(今田美桜)は、出世すれば憧れの“T・Oさん”(向井理)に会えるかもしれないと期待し、「出世します!」と宣言。峰岸(江口のりこ)が何かを企む中、麻理鈴は突然、「人事部」に配属されることになった。

「人事部」で麻理鈴を待ち受けていたのは、課長の夏目(石田ひかり)。男性優位の社内で出世するために「女は男の2倍頑張らないといけない」と考える夏目は、他の女性社員を徹底的に支配&攻撃する態度から“女王蜂症候群”と陰口を叩かれていた。早速、夏目は麻理鈴にも厳しく接するが、前向きな麻理鈴には厳しい彼女のシゴキも通用せず、それどころか「女王蜂、カッコいい!」と懐かれてしまう。そんな麻理鈴に、ほんの少しだけ心を開き始める夏目。しかし、夏目と峰岸の間にあった過去の確執が、麻理鈴の行く手に大きな影を落とすことになり…!? 

人事部で社員名簿を調べた麻理鈴は、ある作戦を使って“T・Oさん”探しに励む中で、小野忠(鈴木伸之)が“T・Oさん”ではないかと目星をつける。時を同じくして、夏目が仕切るリーダー研修を手伝うことになり、部の極秘資料である早期退職候補者リストに名前が載っていた三瓶花子(渡辺江里子)と、小野と共に研修を受けることに! 遂に“T・Oさん”と再会できると胸を弾ませる麻理鈴だったが、その直後に大失敗をしでかしてしまう!

番組概要

番組タイトル:2022年4月期日本テレビ系新水曜ドラマ

「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」

毎週22時からの放送。

番組公式HP  https://www.ntv.co.jp/waru2022/

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