沖縄県、米軍へ抗議検討 米兵強制性交致傷起訴 副知事「断じて許すことはできない」

 女性に性的暴行を加えようとし、けがを負わせたとして、米海兵隊上等兵が強制性交等致傷罪で起訴されたことについて、沖縄県の池田竹州副知事は19日朝の登庁時に記者団の取材に応じ、「卑劣で女性の尊厳と人権を踏みにじるような犯罪は断じて許すことはできない。当然ながら強く再発防止は求めていく必要がある」と述べ、強い憤りを示した。県は情報収集を進め、米軍への抗議を含めて検討する。

 一方、玉城デニー知事は同日朝の登庁時に記者団の取材に対し、「昨年の段階でその情報はあったが、県警や那覇地検が公表しないということだった。それにならって、そういう方向で動いていた」と述べるにとどめ、事件への直接の受け止めについては答えなかった。県関係者によると、玉城知事は被害女性が非公表を訴えていたことに配慮し、慎重な対応をとったという。

 県警や地検によると昨年10月、近隣住民から「女性が助けを求めている」と通報があった。県警が任意で捜査し、海兵隊上等兵の容疑者(22)を昨年12月3日に強制わいせつ致傷容疑で書類送検していた。地検は認否を明らかにしていない。

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