機回し線や転車台、貨物列車留置線もあった長野原草津口_10年前の駅舎風景

日本一の自然湧出量 毎分3万リットル超え、兵庫県神戸市 有馬温泉、岐阜県下呂市 下呂温泉とともに、日本三名泉に数えられる名湯―――群馬県草津町 草津温泉。

この草津温泉への最寄り駅で、東京を結ぶ特急 草津 の終着駅が、長野原草津口。

画像はちょうど10年前の駅舎。翌年にはこの駅舎の解体と新駅舎の建設工事が始まり、2013年に3階建ての新駅舎が供用を開始。

いま長野原草津口駅ホーム東京寄りに立つと、まっすぐ東へのびる線路とごついコンクリートアーチ橋がみえる。

これは2014年に開通した新線で、もともとの線路は駅東側に2線ある留置線に沿うように左へカーブしてのびていた。

吾妻線は八ッ場ダム建設に合わせて、八ッ場ダム北側を行く旧線から、南側の新線を通すように、軌道変更が行われた。

これにあわせるように、長野原草津口も更新。これまで1面2線だったホーム構造を、南側の1番線を行き止まりにし、そこに旅客用通路を敷きフラットなつくりに更新した。

かつての跨線橋や2階部分の改札口・自動券売機・売店が消え、すべて地平へと移されてバリアフリー化が実現した。

2015年には駅の西どなりに 長野原・草津・六合ステーション が開業。ここでは地元の食材などを使ったグルメも楽しめるカフェや、ビール・お土産が買えるショップがオープンしている。

1950年代の配線図をみると、ホーム北側にある電留線は機回し線と記され、現在の駅東側に2線ある電留線の先には、転車台もあった。さらに、駅の西側には貨物1~3番の留置線もあったみたいで、蒸気機関車時代の面影を想像できる。

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