米軍新規感染者数の公表停止 日本政府が再開要請、米側は再公表に同意

在日米海軍横須賀基地

 在日米軍が新型コロナウイルスの新規感染者数の公表を停止した問題で、外務省日米地位協定室は19日、在日米軍司令部(東京都)に公表再開を求めていることを明らかにした。同室によると、同司令部は「再び公表する」と同意しているという。

 司令部は毎週、平均の感染者数をホームページ(HP)で公表していたが、今月8日から重症者数と入院者数のみの公表に切り替えた。

 理由について在日米海軍横須賀基地(横須賀市)は15日、「在日米軍将兵の98%は接種を済ませ、ブースター接種も実施中。深刻な症例や入院者もおらず、日本の全米軍基地は、死亡と入院者数のみを発表することになった」とした。

 一方、同室は9日から米側に「可能な限り透明な形で公表することが重要だ」と再開を求めている。米側は「基地ごとの平均感染者数」の公表を再開すると回答したという。

 ただ、横須賀基地は15日に感染者数の公表停止を発表。在日米軍HPの感染状況も8日以降、更新されていない。公表再開を問い合わせる取材に対し、在日米軍司令部は「内部調整が続いており、最終の回答が出ていない」としている。

 同室は「日本は国内の新規感染者数を毎日、発表している。当局者だけでなく一般の国民も知ることができるように、早期の公表再開を求めている」としている。

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