国宝の本殿、火災から守れ 京都・石清水八幡宮に放水銃整備

新設した設備で本殿に放たれる水(京都府八幡市八幡・石清水八幡宮)

 京都府八幡市八幡の石清水八幡宮は、社殿を火災から守るための自動放水銃や貯水槽、動力ポンプなどの防災施設を新たに整備した。

 同宮は男山山上にあり、消防車の到着まで約10分かかる。職員で自衛消防隊を組織し、過去に火災があった2月12日に毎年訓練を行って備えてきた。一方、昭和40年代に整備した従来の設備は配管が損傷するなど老朽化していた。放水銃も手動の1基のみと防火面で不安があった。2019年のノートルダム大聖堂や首里城の火災を受け、計画を早めて改修に着手し、国の補助を活用して今年3月まで2年3カ月をかけて整備した。

 約200トンの貯水槽とポンプ室を設け、境内一帯に配水管を新設した。国宝の本殿や重要文化財の若宮社などの周囲に、自動首振型や起倒式などの放水銃計11基を設け、小型で操作が簡単な消火栓なども整備した。

 完成に合わせて竣功(しゅんこう)奉告祭を行い、参拝者も見守る中、実際に放水を行った。田中恆清宮司は「火事を出さないのが大原則だが、万が一の時には放水設備を十二分に使い初期消火に努めたい」とした。

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