バカン、渋谷駅西口のタクシー乗り場・配車待機場所の混雑情報可視化へ

株式会社バカン(以下、バカン)は、渋谷駅西口のタクシー乗り場において、タクシー乗り場および配車待機場所(以下、タクシー乗車エリア)の空き状況を可視化する取り組みを開始する。4月18日付のプレスリリースで明かした。

バカンは、AI×IoTを活用してあらゆる空き情報を配信するスタートアップだ。今回、取り組みの対象となる渋谷駅西口タクシー乗り場は、東急株式会社および独立行政法人都市再生機構が共同で施行している渋谷駅街区土地区画整理事業により整備されている。同事業の目的は、都市基盤施設の整備を推進することで、まちの安全性や回遊性を高め、渋谷エリアの魅力を高めるまちづくりを進めることだ。

これまで渋谷駅西口に設置されていたタクシー乗り場も、同事業の一環として、区画整理の進捗に伴って改修される。タクシー乗り場は、改修に伴って場所が変更されるだけでなく、渋谷フクラス駐車場の出口にあたる地下車路内にも待機場所が新設される予定だ。

一方で、地下に待機場所が新設されることで、地上のタクシー乗り場や地下にある待機場の空き状況は現地に行くまで確認できないため、渋谷駅周辺でタクシーが渋滞する可能性が生じる。また、タクシー乗り場に行ってみたら混んでいてタクシーを止められないといった機会損失が生じるリスクが考えられる。今回の取り組みでは、タクシーの混雑可視化により、「行ってみたら空いていなかった」という課題の解決を目指す。

具体的には、サイネージや専用Webページを活用し、タクシードライバーが同エリアのリアルタイムの空き状況を簡単に確認できるようにすることで、無駄のない効率的な配車オペレーションの実現を目指す。混雑状況の検知・配信は、リアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN(バカン)」を活用する。

また、混雑状況の検知には、人工知能を用いた映像解析技術を活用したカメラを使用する。これにより、個人が特定されない形で混雑の可視化を行い、自動的にリアルタイムの混雑情報を検知・配信する。さらに、今後は利便性のさらなる向上を目的として、タクシーの混雑可視化だけでなく乗り場の待ち人検知や交通アプリとの連携なども検討するという。

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