商店街にデジタル改革を 中川市長、若手経営者と意見交換 上越市高田本町商店街

 上越市の高田本町商店街の若手経営者と中川幹太市長との意見交換会が19日、1月末にオープンした同市本町4のコワーキングスペース「bibit(ビビット)」で開かれ、同商店街の40代の経営者ら約10人が出席した。

「bibit(ビビット)」を視察する中川市長。商店街の経営者にデジタル技術を核にした大変革を求めた

 上越市の商店街は人口減少や高齢化、空き店舗の増加などで将来を見通しづらい状況が20年以上続いている。中川市長は「若い世代で、ここ(本町商店街)を中心市街地と思っている人はいない。全然観光客も来ない。直江津には商店街は(もう)ない。(商店街機能は)エルマールの中になった」と強い言葉で商店街の厳しい現状を指摘。本町商店街について「メタバースやNFT(非代替性トークン)が体験できるなど、最先端のことをやってほしい。IT企業で即戦力として活躍できるニューカラー層の育成ができれば、(本町商店街の)カラーが出るはずだ」とデジタル技術を核にした大変革を求めた。

 出席者からは「今後も現状と同じ商売ができるとは限らない。DX化はどんどん進める必要がある」という意見、「人が呼べる環境をつくりたいと、本業以外のことでも活動している」といった事例紹介があった。出席した40代の商店主の1人は「市長の話は衝撃だった。ただ第三者的な視点から見れば、本町商店街への評価はそういうことなんだと感じた」と話していた。

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