サウンドの質を追求する芸術緑丘高校吹奏楽部

部員は多くはないが、音楽科の生徒が集まる芸術緑丘高校の吹奏楽部。新1年生が加わり、今年度も25人前後となる。ほぼ全部員が音楽専門の授業で実技練習をしているため、吹奏楽部として活動するのは平日の月曜・水曜・金曜の3日のみ。副部長の首藤舞帆(3年)は「それぞれソロとして技術を高めているので、みんなで集まったときは楽しく演奏できればいいと思っている」と話す。

コンクールやコンテストには出場するが、結果より内容を重視する。「どれだけ聞く人の心を動かせるか。音楽の本質を貫いてほしい」と顧問の岩下倫之教諭。今月30日と5月8日に毎年恒例の日本製鉄大分吹奏楽団とのジョイントコンサートを開催する。ゲームやアニメの曲目を演奏するのは、会場がショッピングセンターのため、家族連れなどに楽しんでほしいという思いからだ。

聴衆を魅了する音楽を目指す吹奏楽部

もちろんコンクールなどでは「サウンドの質で勝負する」(岩下教諭)。一人一人の技術は高く、表現力も豊かで質の高いメロディーを奏でるが、大編成として出場すると部員数と音量で劣るため賞歴は少ない。それでも少数編成の大会である九州アンサンブルコンテストに8年連続で出場し、今年は金賞を受賞するなど実力はある。

7月の県吹奏楽コンクールでは金賞と九州大会出場を目指す。それぞれの個性を生かし、音を合わせる作業が続く。首藤は「合奏を楽しみ、表現したいことが伝わるようにしたい。柔らかな音で魅了したい」と意気込みを語った。

県吹奏楽コンクールでは九州大会出場が目標

(柚野真也)

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