ウクライナ情勢・漁獲量制限・円安 宮城県の水産加工会社が苦境

たらこや明太子をつくる宮城県内の水産加工会社が、ウクライナ情勢や漁獲量制限、それに円安のトリプルパンチを受け、危機に陥っています。

石巻市不動町の水産加工会社ミツワフーズ。たらこと明太子の生産と販売を行っています。

原材料となるスケソウダラの卵巣は輸入に頼っていますが、価格が値上がりし、ピンチに陥っています。

ミツワフーズ高橋秀樹社長「今だと1850円でお店では販売してるいるのですけどね、これが極端な話プラス200円くらいとかなって」

スケソウダラの主な輸入先は、アメリカとロシアです。

このうち、アメリカ産は資源保護による漁獲量制限のため、もともと価格が上昇傾向にありました。

更に、ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア産の先行きが見えなくなっている上、急激な円安も加わりました。

ミツワフーズでは1キロ当たり800円ほどだった仕入れ値が、先月は1200円、今月は1400円と2倍近くにもなっています。

ミツワフーズ高橋秀樹社長「明日のことも分からないような状況なので、それが不安要素になって原料が高騰しちゃっている」

この影響で5月以降、たらこなどの販売価格を3割から5割ほどに値上げせざるをえないといいます。

ミツワフーズ高橋秀樹社長「我々が値段上げても、お客さんがそのプライスで買ってくれないと、続かないわけですよね。あらゆる商品がすべて値上げになるんで、どういう風になっていくのかちょっと読めないし、どういう要望をしたらいいのかって言われても、全く見えないって状況ですね」

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