シバザクラ満開の段々畑 対馬・豆酘の小森夫妻「明るい気持ちになって」

満開のシバザクラと小森さん夫妻(奥)=対馬市厳原町豆酘

 長崎県対馬市厳原町豆酘(つつ)で、地元の夫妻が段々畑に植えたシバザクラが満開を迎え、見物客が写真撮影などを楽しんでいる。見ごろは今月末まで。
 豆酘地区に住む小森午朗さん(77)と喜代子さん(74)が2007年ごろ、土砂崩れを防ごうと、耕作放棄地の畑に40株ほどを植えたのが始まり。現在、約600平方メートルの畑のうち、3分の2程度がシバザクラで覆われ、鮮やかなピンク色が辺り一面に広がっている。夫妻は毎年春、畑を見物客に無料開放している。
 畑には山小屋やハンモックも手作りし、訪れた人たちにコーヒーをサービス。午朗さんは「新型コロナ禍や戦争で暗い世の中だが、ここに来て明るく楽しい気持ちになってほしい」。喜代子さんは「皆さんの喜ぶ姿を見るとうれしくなる」と話した。


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