映画「ひまわり」鑑賞でウクライナに支援を 「ミラクルシティコザ」も上映

▲夫の足跡をたどりヒマワリ畑を歩くソフィア・ローレン(右)撮影地はウクライナ© 1970 – COMPAGNIA CINEMATOGRAFICA CHAMPION(IT) – FILMS CONCORDIA(FR) – SURF FILM SRL, ALL RIGHTS RESERVED.

 4月30日(土)と5月1日(日)の2日間、西京シネクラブ(大久保雅子代表)による映画上映会が山口県教育会館(山口市大手町2)で開かれ、ウクライナを支援する意味で「ひまわり」が、沖縄の本土復帰50年を記念する意味で「ミラクルシティコザ」が、それぞれ4回ずつ上映される。

    

「ひまわり」

 2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵略を受け、52年前にウクライナで撮影された名作映画「ひまわり」(1970年、イタリア)を再上映する動きが全国で広がっている。

 映画配給会社アンプラグド(東京)が、「第二次世界大戦の悲しみを描いた作品だが、今起きていることとリンクする」として、2022年3月に再上演を企画。興行収入の一部はウクライナの人道支援に充てることを告知して、いくつかの映画館に上映を呼びかけ、ツイッターなどでも情報発信をしたところ、全国各地の映画館などから反響があったという。その結果、映画館と自主上映団体合わせて約120カ所の上映が決まった(4月18日現在)。

 山口市内で単館系映画を上映・鑑賞している西京シネクラブも、「ぜひ上映させてほしい」と手を挙げ、4月30日(土)と5月1日(日)に、山口県教育会館(山口市大手町2)で上映することにした。また、上映会開催に際し、(公財)山口県国際交流協会、山口EU協会などが後援。当日は会場に同協会らによる募金箱も設置される。

 第二次世界大戦下のイタリア、夫アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)を兵役に行かせないため、妻ジョバンナ(ソフィア・ローレン)は、狂言芝居までするが見破られ、アントニオは同盟国ドイツがソ連と戦う戦地へ送られる。終戦後も戻らない夫を探すためにジョバンナはソ連に向かい、アントニオの足跡をたどる。しかし、広大なヒマワリ畑の果てに待っていたのは―。

 オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」の挿入歌「ムーン・リバー」を手がけたアメリカの作曲家ヘンリー・マンシーニの哀愁を帯びたテーマ曲は広く知られている。

      

「ミラクルシティコザ」

 今回の上映会では、1970年の沖縄が舞台のコメディー映画「ミラクルシティコザ」(2021年、日本)も上映される。主演は桐谷健太。

 2022年5月15日は沖縄県がアメリカから日本に復帰してちょうど50年。同クラブは「この機会に沖縄に思いを馳せてほしい」と、2022年2月の公開から間もない映画を、山口県内で初上映する。

 かつて活気にあふれていたものの、2020年の今では当時の面影を失った沖縄市コザで暮らす翔太は、父の営むカフェを手伝いながら特にやりたいことも無く、何となく日々を過ごしていた。翔太の祖父ハルは、その昔、ベトナム戦争に向かう米兵たちを熱狂させた伝説のロックンローラーだったが、ある日交通事故に遭い亡くなってしまう。ところが死んだはずのハルが翔太の前に現れ、彼の体を乗っ取り1970年代にタイムスリップする――。

 アメリカ軍統治下の沖縄で人気を集め、1975年の大阪万博記念公園の野外ライブで全国的有名になったロックンロール・バンド「紫」の協力のもと制作された映画で、作品内には彼らの楽曲やエピソードも盛り込まれている。

▲「ミラクルシティコザ」©オフィスクレッシェンド

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 上映日時は、「ひまわり」が4月30日(土)午後1時半、同7時、5月1日(日)午前10時半、同午後4時。「ミラクルシティコザ」が30日午前10時半、同午後4時、1日午後1時、同6時半。    

 それぞれ、前売り券は一般1500円(電話予約可、TEL083-928-2688)。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。

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