ゴールデンウィーク 今年は走り走り梅雨か 連休半ばには晴れ間ありそう

 今月29日(金)から最大で10連休となる今年のゴールデンウィークは、沖縄から東日本にかけての広い範囲で梅雨を先取りしたかのようなぐずついた天気となりそうだ。連休半ばには、晴れ間の出る日もある見込み。

来週は前線が日本付近に停滞して雨の日多い

 きょう23日(土)は、西から前線が近づき西日本を中心に雨が降っている。九州では南部を中心に雷を伴い、雨脚が強まっている所もあると見られる。この前線はしばらく日本付近をうろうろとしそうだ。また、北日本には定期的に低気圧が近づき、28日(木)にかけては沖縄から北海道にかけて雨の降る所が多い見通し。西日本から東日本の予想最高気温は25℃前後の所が多く、ややジメジメした体感になる日が多くなりそうだ。

ゴールデンウィークも天気の主役は雨に

 29日(金)からは最大10連休となるゴールデンウィークが始まる人も多いかもしれない。例年だと大陸からの移動性高気圧に覆われ、日本付近は晴れて行楽日和になる日が多いが、ことしは前線や低気圧がゴールデンウィークにかけても日本付近に影響し続けそうだ。まだ予報にブレはあるものの、連休明け5月9日(月)までの予報を見ると、那覇、大阪と東京では雨や曇りの日が多い見通し。連休半ばには晴れ間もありそうだが、まだ4月下旬から5月上旬だというのに、西日本から東日本では梅雨を先取りしたような天気となりそうだ。
 札幌は晴れが目立つが、低気圧の影響で連休前半や後半を中心に雨の予報に変わる可能性がある。

今年は「走り」「走り梅雨」か

 雨のことば事典によると「本格の梅雨に入る前、五月末ごろ、ひととき梅雨模様となることがある」とし、これを走り梅雨と呼ぶことがあるとしている。つまり、走り梅雨とは本格的な梅雨入り前に現れる梅雨に似た雨のことを言う。ことしは5月末よりも早い4月下旬から5月上旬にかけて梅雨に似た雨となりそうなため、「走り梅雨」の「走り」として「走り走り梅雨」と言えるかもしれない。ことしのゴールデンウィークは、「走り走り梅雨の中休み」に出る日ざしを有効に使った方がよさそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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