川崎市内、EXILEとAKB48が「詐欺撲滅」呼び掛け ごみ収集車に音声

音声データ貸与書を手にする佐藤所長(左から3人目)と鈴木署長(同2人目)=高津署(署提供)

 「この町から特殊詐欺を撲滅しましょう」-。川崎市は市内7区を走るごみ収集車約120台で、人気グループ「EXILE」の松本利夫さん=川崎市高津区出身、「AKB48」の向井地美音さんの声で特殊詐欺の被害防止を呼びかける取り組みを始めた。

 2人は特殊詐欺防止の広報を目的にした芸能人のプロジェクトチーム「ストップ・オレオレ詐欺47~家族の絆作戦~(SOS47)」の警察庁特別防犯支援官。幅広い世代への予防啓発を目指す神奈川県警高津署が市に協力を求め、実現した。

 音声は約5分20秒。2人が還付金詐欺やカードをだまし取る詐欺の手口と予防策を伝え、最後に松本さんが「この町から特殊詐欺を撲滅しましょう」と呼びかける。9月まで、毎月後半の3~4週目に実施する。

 今月15日、鈴木公人署長が市宮前生活環境事業所の佐藤洋一所長に音声データ(CD)の貸与書を手渡した。鈴木署長は「市民生活に密着し、地域をくまなく回る収集車の協力を得られることは、特殊詐欺被害を1人でも減らす上で大変心強い」と話している。

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