歴史的に重要な公文書を残す意義も強調 総理

 沖縄本土復帰50周年を記念する特別展「公文書でたどる沖縄の日本復帰」が都内・北の丸公園の国立公文書館で始まった。6月19日まで。

 岸田文雄総理は22日の開会式で「先の大戦の末期に戦場となり、多くの尊い命が失われ、戦後、長きにわたりアメリカの施政下に置かれた沖縄の方々の御労苦に思いを致すとき、現代に生きる私たちの大切な責務は、その歴史を決して忘れることなく、確実に後世に受け継いでいくこと」と語った。

 岸田総理は「1972年の沖縄復帰は長年にわたる沖縄県民、国民全体の悲願であり、国家的事業として実現した」と冒頭に強調。「沖縄復帰50周年に関する政府全体の様々な取り組みの一つとして特別展が開催されることは大変意義深い」とした。

 展示された公文書をみて総理は「1952年のサンフランシスコ平和条約、返還交渉のためアメリカに向かう日の佐藤栄作総理の日記、その結果結ばれた沖縄返還協定、復帰後の沖縄の振興開発に関する多くの公文書。全てが原本ということもあり、沖縄の日本への復帰の軌跡や復帰後の沖縄の歩みが、今日の私たちにも、当時携わった多くの関係者の熱い思いとともに、よく伝わってきた」と語った。

 そして「是非多くの皆様、次代を担う若い世代の皆さんに足を運んでいただき、沖縄復帰の歴史的意義や沖縄の歴史を振り返るとともに、歴史的に重要な公文書を残していくことの意義について、考えていただく機会にしていただければと思います」と呼び掛けた。(編集担当:森高龍二)

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