山岳遭難高止まり、栃木県警まとめ21年51件 コロナ禍で人気、初心者ご用心

古賀志山の山頂方向に歩く登山客=22日午前9時50分、宇都宮市福岡町

 栃木県内で2021年に発生した山岳遭難は51件に上り、3年連続で50件を突破したことが24日までに、県警のまとめで分かった。山岳関係者によると、新型コロナウイルス禍の影響で、人混みを避けられるアウトドア志向が高まり、登山初級者の遭難が目立つ。本格的な登山シーズンを前に、県警や山岳関係者は、登山届の提出や体力・技量に見合った山の選定、十分な装備の携行を呼び掛けている。

 県警地域課によると、21年に起こった山岳遭難は、20年から5件減ったものの、17年の30件からは1.7倍となった。地域別では日光署管内が22件で最多、那須塩原署管内が10件だった。

 遭難者数は1人減の61人と、2年連続で60人を突破した。40歳以上の中高年は48人と79%を占めた。態様別では道迷いが21人で、転倒が13人、滑落8人と続いた。死者は2人増の8人。

© 株式会社下野新聞社