任期満了に伴う和歌山県上富田町議選が24日に投開票され、新たな町議12人の顔ぶれが決まった。無所属新顔の井渓港斗氏(26)が805票を獲得して初当選し、1978年以来44年ぶりに同町町議の最年少を3歳更新した。
当選したのは現職8人、新顔3人、元職1人。現職1人が落選した。当選者の党派は無所属9人、共産1人、自民1人、公明1人。投票率は60.74%で、過去最低だった前回の63.61%から2.87ポイント下がった。当日有権者数は1万2797人。投票総数は7773票で、うち無効は115票だった。
トップ当選は公明現職の中井照恵氏(54)で、917票を獲得した。前回の町議選でも最多得票で当選した中井氏は、1期4年の実績をもとに子育て支援や教育、防災、福祉、環境整備など幅広い分野での取り組みを訴えて支持を広げた。
得票順では、2番目が805票を獲得した井渓氏。無所属現職の松井孝恵氏767票が続いた。
■「若者視点で頑張る」 最年少当選の井渓氏
最年少での当選を勝ち取った井渓氏は、同町朝来の事務所で家族や友人、支持者らと喜びを分かち合った。長女のすずちゃん(3)から花束を受け取り、友人が胴上げをして当選を祝福した。
井渓氏は「子どもたちが上富田に生まれて良かったと思えるまちをつくりたい」と考え立候補を決意。「若い自分が町議に立候補することで、町議会をもっと身近に感じてもらいたい」という思いもあったという。
同級生の友人と共に選挙戦を戦った井渓氏は「自分の力というよりも、友人や家族、地域の方たちに助けてもらったおかげで自分らしく頑張れたと思う。選挙を通じて良い人とも巡り会えた」と振り返った。
今後について「若者の視点で、議員として頑張っていきたい」と語り、「10代や20代にもっとまちづくりに興味を持ってもらい、若い世代も交ざって活気あるまちにしたい。上富田は今でも十分に良いまちだと思うが、より良くするために、老若男女を問わず町民全体が手を取り合える環境をつくりたい」と抱負を述べた。
町議会事務局によると、これまでの最年少町議は1978年5月に29歳で初当選した故樫木寛邦氏。樫木さんは2006年まで町議を7期務めた。
【上富田町議選開票結果】確定(定12|候13)
氏名、年齢、党派・現新別。かっこ内数字は当選回数
当 917 中井 照恵 54 公現(2) 当 805 井渓 港斗 26 無新(1) 当 767 松井 孝恵 57 無現(3) 当 707 栗田 八郎 49 無新(1) 当 672 正垣 耕平 39 無現(2) 当 620 吉本 和広 63 共現(2) 当 546 平田 美穂 66 無新(1) 当 499 家根谷美智子 53 無現(2) 当 486 大石 哲雄 74 無現(6) 当 461 谷端 清 64 無元(2) 当 445 山本 哲也 34 自現(2) 当 411 樫木 正行 68 無現(3)
322 田上 明人 69 無現(1) 有効 7,658 無効 115