辺野古新基地建設は「民主主義の否定」 護岸着工5年 中止訴え海上抗議集会

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設を巡り、護岸の着工から5年がたった25日、ヘリ基地反対協議会はキャンプ・シュワブ沿岸で海上抗議集会を開いた。約70人がカヌー32隻や抗議船6隻、ボート1隻に乗り込み、沖縄防衛局による「K9護岸」の建設現場を監視しながら、新基地建設中止を訴えた。

 参加者らは着工5年を機に声明を決議した。新基地建設について「民主主義と地方自治を否定し、重大な自然破壊である」と位置付けた。護岸工事については「連日数分ごとにごう音を響かせ、ジュゴンや自然環境へ十分配慮するという埋め立て承認の条件を破り工事を強行した」と訴えた。

 この日は海上保安庁のゴムボートが警備する中、接岸した台船から土砂を護岸に運び込む作業が確認され、次々に現れるダンプカーに重機が土砂を積み込んだ。

 オール沖縄会議の福元勇司事務局長は「皆、海を守りたい仲間のはずだ。国のやり方に対し、科学者も行政法の専門家もノーと言っている」と呼び掛け、建設中止を訴えた。 (増田健太)

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