火が燃え盛り、黒煙が上がる 原発事故現場の惨状 「チェルノブイリ1986」本編映像

5月6日より劇場公開される、1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所爆発事故の実話を基にした映画「チェルノブイリ1986」から、主人公の消防士・アレクセイがチェルノブイリ原発の爆発事故を目のあたりにするシーンの本編映像が公開された。

チェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が発生したと聞いて現場にやって来たアレクセイは、あちらこちらで火が燃え盛り黒煙が上がる惨状に、呆然と立ち尽くしてしまう。消火活動をしている消防士や救助隊の間をすり抜けた先に同僚のティグランを見つけたアレクセイは、「他の仲間はどうしたのか?」と聞く。だが、ティグランは不安そうな表情で「俺たちが最初に着いた。屋根に上れと言われて、尋常じゃない光を見たんだ。まるで生き物みたいで」と話し始める。アレクセイがいぶかしげ に「何を言っている?」と聞くと、ティグランは「原子炉が爆発した」と語る。

この消火活動シーンは、チェルノブイリ原子力発電所と同型の黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉である、ロシア連邦のセイム川の岸に存在するクルスク発電所でロケ撮影された。本物の消防士と消火設備を使って撮影され、火災は約400本のガストーチを使って再現された。監督と主演のアレクセイを兼任したコズロフスキーは、「すべてのトーチに火をつけ、スモークを起動し、車や人が動き出して水が流れ出すと、まるでオーケストラやひとつの生命体のように、すべてがシンクロしていくのを見るのは圧巻でした。あらゆるものが生き生きとしていたのです」と、撮影を振り返っている。

「チェルノブイリ1986」は、事故の当事国だったロシア映画界が、全世界を危機から救うため命をかけた消防士を描いた作品。事故発生当時に現地で撮影した経験を持つプロデューサーが、爆発直後に現場に急行した消防士たちの苦闘や避難民たちの混乱ぶりなど、一般市民の視点から事故を映し出している。

【作品情報】
チェルノブイリ1986
2022年5月6日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
配給:ツイン
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