こんにちは。大荷物ファミリーキャンプマン くにぱぐです。ファミリーキャンプでは多量のギアと、マイカーの積載量とのせめぎ合いが毎度悩ましいですね。今回はそこで、車に大きな収納スペースがなくても簡単・格安で積載量を増やせる「ルーフキャリアバッグ」について取り上げてみます。よく見かける「ルーフボックス」との違いについても解説します。
「ルーフキャリアバック」は専用設備無しで取り付けられる巨大なバッグ!
今回は格安で簡単にマイカーの積載量を増大させる「ルーフキャリアバッグ」についてお伝えします。
諸々注意すべき点はあるものの、買ったその日から大幅に積載量がアップする大変便利な道具です。
しかし、「ルーフキャリアバッグ」という名称自体、あまり聞きなれないキャンパーの方も多いかもしれませんね。以下の画像のような「ルーフボックス」はよく見かけると思います。
基本的にこの「ルーフボックス」は「カーキャリア」と呼ばれる取り付け器具を車体に固定する必要があり、このカーキャリア自体が10万円以上、ボックスと合わせると15万円~20万円はするという結構お高い装備です。
その分プラスチック製で頑丈、安定性があり、気象条件に使用が制限されないなどメリットは多いのですが、「思い立ったらすぐ取り付ける」というような気軽な装備ではないと言えるでしょう。
一方で「ルーフバッグ」はキャリアなどがなくても車体に直接装着させることができるうえ、本体自体の価格がかなりお求めやすいのです。
▼キャンプにオススメなルーフキャリアバッグ
「ルーフキャリアバッグ」は、ビニール樹脂などで作られた巨大なバッグ。それだけです。このバッグを車体に縛り付けるだけ、というとても簡単な構造です。
それだけにここぞという場面ではかなり役に立つギアだと言えます。
我が家がルーフキャリアバッグに詰め込んでいるものは、こんなにあります。
- テント
- 3人分のシュラフ
- 3人分のマット
- チェア
- 衣類
冬は薪ストーブやポータブル電源など大きな荷物がありますが、ルーフバッグを適宜使うことで、持っていきたいものを全部収納しています。
ルーフキャリアバッグの使い方とは 気になる積載量など徹底解説!
まず、実際に購入したルーフキャリアバッグをどう使うのか、を簡単に解説してみます。(※ 取り付け方などは商品による差異があると思います。)
(1)ルーフキャリアバッグを取り出す
広げると巨大なルーフキャリアバッグですが、たいがいは収納時かなりコンパクトになるのがウリです。
我が家のは500リットル以上の大容量のバッグなのですが、付属の収納袋に収めるとこの大きさです。
(2)ルーフバッグを車両のルーフに広げる
前後、上下に気を付けてバッグをルーフの上に広げます。特に前後の向きを誤ると走行中の脱落などのトラブルが起こりますので注意しましょう。
広げる時はドアを開けてステップに乗るか、タイヤに乗るといいでしょう。
(3)中心に重いもの、周囲に軽いものを置くことを意識し、荷物を詰めていく
ルーフバッグに積んでいく荷物は、軽いものをメインとしましょう。
私の場合、中心にカマボコテント(32cm×68cm/16kg)を置いてしまいます。
テントは底面が凸凹にしっかり対応してくれるので、中心に置くことでしっかりとした重しになってくれるからです。
そうしたら前後左右にシュラフやマット、衣類、吊り下げ式チェアなど、「軽いがかさばるもの」を詰めていくように置きます。
(4)付属のテープでルーフキャリアバッグを車内にくくりつける!
付属のテープを室内に通し、しっかりとルーフキャリアバッグを車体に縛り付けます。
画像のようなベルト通しのタイプは、差し込む方向が間違っているとあっさりとテープが抜けてしまうので注意が必要です。
ピンと引っ張ったら、余分なテープは社内の隅に寄せておきます。
また、自動開閉機能のついたスライドドアの車の場合、開閉に影響のない場所で縛るようにしましょう。
(5)ルーフキャリアバッグが車体にしっかりと密着していることを確認して完成!
テープのたるみがないか、ルーフキャリアバッグ本体のファスナーがすべて閉まっているか、密着部分に浮いているところがないか、荷物に偏りがないか、バッグは車体の中央に来ているか、をよく確認しましょう。
特に車体前方は風が当たる際にバッグがめくれてしまわないよう、しっかり車体に密着していることを確認しましょう。
以上でバッグの取り付けは完了です。
なお、走行しながらテープの状態を車内で確認をしましょう。たるみが出てきた場合は速やかに締め付け直す必要があります。
ルーフキャリアバッグの注意点
ルーフボックスに比べてお求めやすい上、簡単に使用できるルーフキャリアバッグ。実際に使ってみると、幾つかの注意点がありますので、まとめておきます。
(1)「防水」と書いてあってもやはり雨には弱い
ルーフキャリアバッグのほとんどは防水をうたっており、実際バッグそのものの防水機能は高いと感じます。
ただ、雨が降るとテープを伝って水が車内に入ってきます。
これはタオルなどでテープを養生してもダメなようで、どうやっても車内は雨漏りのような状態になってしまいます。
また、構造上、雨天時に荷物をルーフバッグに積み下ろししていると、どうしても荷物は雨にかなり濡れるので、その点も注意がいります。
(2)防犯機能はほぼ無し! 積み込みのタイミングは出発前がオススメ
ビニール製のバッグで、開閉はファスナーというルーフバッグは、防犯に関して非常に弱いと言わざるを得ません。
南京錠のようなものをつければファスナーが開かれることだけは回避できると思いますが、ナイフで切られてしまうとどうしようもなく、この点は気を付けましょう。
ルーフキャリアバッグに荷物を詰めるのは、どんなに慌ただしくても出発直前がオススメです。間違っても大切なキャンプギアを積載したまま一晩放置するようなことは避けましょう。
(3)積載のバランス感がかなり難しい! ビビり音がしたら要調整
ルーフキャリアバッグは風に対して当然弱く、走行中の向かい風で浮き上がってしまわないようにしっかりと縛り付ける必要があります。
このバランス感が難しく、前の方にしっかりと荷物を詰めて、なおかつ強く縛り上げないといけません。
私の場合、出発時はしっかりこれができるのですが、キャンプ場の撤収時間に追われる帰路、どうしても詰め込みが甘くなってしまいがちです。
詰め方が甘いと走行中ビビり音が出てきます。
ビビり音が出てきた場合、いったん停車して状態を確認することをおすすめします。
誤って荷物を道路に落としてしまうことは、大変な事故に繋がりますので絶対に避けましょう。
(4)高速道路は飛ばしすぎ注意! 80km/h程度から様子を見よう
ルーフバッグ使用時は高速道路の走行を出来る限り避けたいのですが、キャンプに行く以上、そうもいかないと思います。
体感ですが、(3)で記載の「ビビり音」はかなり速度の影響が大きく、100km/h~110km/h程度の走行はかなり神経を使います。
出来る限り80km/h程度で走行し、少しずつ様子を見ながら速度を上げていくことをおすすめします。
ルーフキャリアバッグは状況に応じて使えばとても頼りになる積載アップアイテム!
今回お伝えした通り、ルーフキャリアバッグは利便性とリスク、両方があるアイテムです。
私としては走行時に神経をすり減らすため、極力無理に使用したくないという思いがある一方で、いざ使ってしまえば大幅に積載量がアップするので、「奥の手」と考えている部分もあります。
特に我が家は自動車がいわゆるSUVで、さほど積載量がないので、冬場のファミリーキャンプなど、限定的な場面で使うようにしています。
あまりマイカーの積載量が多くなくて困っているファミリーキャンパーの皆様も、お安い装備ですし、いざというときのためのお守り替わりに1つ持っておいてもよいかもしれませんね。
ただ、本当に安全面には細心の注意を払いましょう。
高速道路での荷物落下は3か月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処されます。また、処罰以前に道路で落下する荷物は、大事故の原因になる恐れもあります。
そうしたリスクを考えて、できるだけ移動距離を短くするとか、高速道路の使用を避けるとか、そうした工夫もしながら使っていくとよいでしょう。