自動販売機オペレーター業の関東フーズサービス(小山市梁、田山健司(たやまけんじ)社長)が、処分される前の自販機を再利用した「自販機型空き容器回収ボックス」の設置を進めている。26日までに、県内各地の道路沿いを中心に約50台を置いた。自販機の廃棄量を減らし、消費者のリサイクル意識も啓発したい考えだ。
同社は本県のほか、茨城や群馬などの近隣県に自販機を計1千台以上設置している。定期的に入れ替えが必要で、経年劣化した自社の自販機はこれまで処分していたという。
加えて、自販機脇に備えられていることが多いプラスチック製の一般的な容器回収箱は、強風で飛ばされたり、収容量が少なかったりする課題があったことから、自販機の再利用も兼ねて課題解決しようと、回収ボックスを考案した。2016年に意匠登録し、17年からプラ製回収箱の代替設置を順次進めている。
従来の自販機を改造し、缶、瓶、ペットボトル用に三つの投入口を設けた。一般の容器回収箱3個分を収容できる。通行人の注目を集めるため、空き容器を手にした女性の姿をデザイン。「飲み終わったら、きちんとさよなら。」とメッセージも目立たせて、環境に配慮した行動を促す。
田山社長は「廃棄予定の自販機にもう一度命を吹き込んだ。環境に対する意識を高めるきっかけになってほしい」と話した。