中国・西安で2つの主要博物館がオープン、「博物館の街」としての役割を強化

陝西考古博物館にある元王朝の墓の壁画

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【西安(中国)2022年4月26日新華社=共同通信JBN】中国初の考古学博物館である陝西考古博物館(Shaanxi Archaeological Museum)がこのほど西安に完成し、4月28日から試験的に一般公開される。これに先立ち西安博物館(Xi'an Museum)も5カ月にわたる改装と改修を経て、その「新しい姿」を公式に発表していた。今月のこれら2つの主要博物館の公式開館は、博物館の街としての西安のイメージに一層貢献している。

博物館は都市の文化的アイデンティティーの一部であり、人々が歴史を感じ、現在を理解し、未来を探求する場所である。中国の西安は博物館の街となるため多大の努力を払い、文化遺産リソースの優位性を変革し、西安スタイルで都市文化を発展させ、その独特の魅力を千年の古都として強調している。中国共産党西安市委員会と西安市政府は、市の文化財を保護し、市の文化的価値を発展させ、文化を西安と世界の架け橋とすることを提案した。

西安市長安区にあり、近く公開される陝西考古博物館は、考古学分野に特化した発展に焦点を当てた博物館であり、考古学の研究、技術、研究のアイデアの過程を展示している。博物館には、5800平方メートルの屋内展示エリアと1万平方メートルの屋外展示エリアがあり、4218グループの5215点の文化的遺物が展示されている。博物館には多数の展示品があり、新しい概念と高度な技術で復元され保護されている。展示品には、唐王朝のラクダの置物が数千年経ってもそのまま残されているほか、西周王朝の馬と戦車の競技場、元王朝の墓の壁画が「パッケージ」全体として博物館に移されている。

西安市の南に位置する西安博物館は、唐時代の小雁塔(Xiaoyan Pagoda)、大薦福寺の古代建築物群、博物館エリアの3つの部分で構成されている。博物館、史跡、庭園を統合した現代的な博物館である。改装、改修を施された西安博物館は4月上旬、「新しい姿」で訪問者を歓迎した。1300平方メートルの展示ホールでは、コレクションから1100点以上の文化的遺物(グループ)が公開された。うち、戦国時代の金製の虎の装飾品、漢王朝の青銅の文鎮、色彩の付いた兵隊の立像など、古都西安の歴史的文化的遺産をよりよくあらわす100点以上の作品(グループ)が博物館の定期展示として初めて公開される。

3100年の歴史を持つ西安は、カイロ、アテネ、ローマとともに、「古代の4つの歴史的首都」の1つとして知られている。現在、何千年もの時間と歴史的痕跡が西安のあらゆる規模の博物館に集中している。西安には134もの博物館が登録されており、歴史、芸術、自然科学など40種類以上を網羅している。2019年に発表された西安の博物館建設全体計画(Overall Plan for the Construction of the City of Museums in Xi'an)は、博物館の都市西安(City of Museums in Xi'an)建設のための空間的枠組みを設定し、西安をまぎれもなく、いつでも聞いたり、どこでも見たり、ランダムに話したりすることができる「日常の歴史博物館」にした。

西安の博物館は収集、調査、展示に加え、教育、コミュニケーション、さらにはレジャーの新しい機会を模索している。西安は博物館のリソースを統合し、博物館が公共の生活にうまく統合され、サービスを提供できるように、「学校」としての博物館の役割を拡大した。西安博物館はデジタル博物館の急速な発展により、COVID-19パンデミック時の課題に対処するために、コレクションを「クラウド」に持ち込み、ライブストリーミングを通じてレクチャーを行い、一般向けのコンサートを開催した。新しい形でのこのユビキタスな博物館体験によって、ごく普通の人々の古典的で真面目な博物館へのアクセスが容易になる。

ソース:The Party Xi'an Municipal Committee and Municipal Government

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画像説明:陝西考古博物館にある元王朝の墓の壁画