ジュニア全国コンクールなどで入賞した河野愛実(芸術緑丘高3年) 理想の音を追求

オーケストラであればバイオリン、吹奏楽ならクラリネットが、主旋律を多く担当する。中学入学を機に吹奏楽部に入部した河野愛実は、『花形』であるクラリネットにすぐに目が留まり、「音がカワイイ」と手にした。クラリネット特有の木の温かみが感じられる柔らかな音色が心地よく、「もっとうまくなりたい」と思うようになったのが中学3年の頃。外部講師のレッスンを受けるようになり、本格的に音楽の道に歩みたいと思うようになった。

高校は音楽専門科のある芸術緑丘高校に入学する。授業での実技練習の他、放課後は吹奏楽部で演奏し、帰宅後も平日は2時間、休日は5時間の個人練習に励む。河野には「理想とする音」がある。中学3年の時に演奏会で聞いたクラリネットの柔らかい音は、「音がビヨーンと出るのが見えた」と魅了された。その衝撃を忘れず、今もそのときに『見た音』を追求している。

放課後は吹奏楽部で活動する

高校に入学してから「自分の音楽を評価してもらえる」とコンクールなどに出るようになった。今年は日本ジュニア管打楽器コンクール・ソロ部門クラリネットの部高校生コースで銀賞を受賞し、全日本中学生・高校生管打楽器ソロコンテストの高校生部門で3位となった。「まさか賞を取れると思ってもいなかった。多くの先生方の指導や支えがあってこそ」と感謝する。

将来を嘱望される河野は「聞いてくれる人に自分が表現したいものを伝えたい」と、音楽大学への進学を目指す。オペラの楽曲に興味があり、今後もクラリネットと向き合い、表現力を高めていく。

音楽での表現を楽しむ河野愛実

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS